第五話 005
○内川荘・玄関前(6時半頃)
音葉「夏たち遅いねー?」
――レギュラーメンバー以外はゴールしている。
北川「あいつら……レギュラーメンバーが一番遅いってどういうことだ」
○内川荘への道路
野宮「いちにいちにいちにいちに!!」
夏「ちょっとお前ら!! もっとペースを落としてもいいんじゃないか!?」
野宮「大ちゃんの歩幅が大きいんだよ!!」
大木「何でそうなる!?」
南「の、野宮先輩の号令が速いんですよ……」
野宮「何言ってだみなみん!? さっきから同じテンポだっての!!」
真中「ちょっとみなさん!! チームワークですよ!? チームワーク!!」
夏「分かった分かった!! こうなったらみんなで号令を掛けよう!!」
○内川荘・玄関前
恵介「おっ、来たな」
五人「いちにいちにいちにいちに!!」
と、猛スピードで肩を組みながら二人三脚。
北川「何をやっているんだあいつら……」
夏「ゴール!!」
四人「ついたー!!」
と、その場に倒れ込む五人。
恵介「みんな一緒に肩を組んでゴールだなんて、随分と仲が良いんだなー?」
「(親指を立てて)良いチームワークだ」
夏「へへっ」
恵介「よーし、五人ともスクワット100回!! どうせなら肩を組んで仲良くやれー」
五人「えええええー!?」
× × ×
五人「59、60……」
と、肩を組んでスクワット。
野宮「(息を切らして)誰だよ? 痛み分けとか言ったやつ……」
大木「あんただよ!!」
× × ×
恵介「みんな良く頑張ったなー。改めてここが合宿を行う内川荘だ」
真中「わー!! 綺麗な旅館!!」
恵介「二年前に改築したばかりだからな」
南「ま、まだおニューじゃないですか!?」
恵介「そうだ。布団もふっかふかだし、露天風呂にもバリアフリーが完備してある」
みんな「わー!!」
加奈「良かったですね!? 音葉先輩、北川先輩!!」
音葉「うん」
北川「ああ」
恵介「えー、ここでみんなに良いお知らせだ」
みんな「はい!!」
恵介「今はGW中でお客さんも多く、客室ももちろん満室だ。分かるな?」
みんな「はい!!」
恵介「そこでみんなが泊まるところは……ついてこい」