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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第二話 『イチゴも人も』
33/206

第二話 013

○加奈のマンション・外観~地下1Fの駐車場~エレベーター内~敷地内(18時15分頃)

   六階建ての高級マンション。

   車から降り、ドアを閉める二人。

加奈「ねえお父さん、指切りしよう」

   と、エレベーター前に並んで。

加奈の父「指切りか、懐かしいな……いいぞ!!」

二人「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ーます、指切った!!」

加奈「へへっ」

加奈の父「でも何の約束だ? 今の指切り」

   と、エレベーター内で。

加奈「あー……じゃあ今度の休みに、お母さんと三人で写真撮ろう?」

 「それを新しいお守りにするんだ」

加奈の父「よし、約束だ!!」

   ――エレベーターの扉が開く。

加奈「それとー、美味しいものも食べに行こう!?」

 「ショッピングしてー、その後カラオケに行ってー」

   と、敷地内を歩きながら。

加奈の父「(追いかけて)おいおい、そんないっぺんには――」

加奈「(振り返って)イチゴ狩りにも行きたいなー」


○同・玄関前

加奈の母「(笑顔)二人ともお帰りー」

   と、マンションの玄関前に立っている、加奈の母(38)。

   エプロン姿。

加奈「ただいまお母さん!!」

   と、父の腕を掴み、駆け出す。

加奈の父「ちょっと加奈……」

加奈M「これから少しずつ、思い出を作っていこう!? お父さん」


○霧島家・リビング(夜)

春香「父ちゃん肩叩きするよー」

拓蔵「おっ、ありがとうハルー」

春香「トントントン!!」

   と、拓蔵の頭を叩いて。

拓蔵「おう……そこ、違うぞー」


○お月見総合病院・音葉の病室

音葉「――うん、大丈夫だよお母さん。お父さんにも、いつも有難うって伝えといて」

   と、スマホで話しながら。

音葉「――うん、おやすみ」


○立花家・リビング

夏「親父、お疲れ様!!」

   と、父にビールをつぎながら。

夏の父「何だお前、気持ち悪いな……」

夏「うっせぇ!! 親父もお袋も、いつもお仕事ご苦労様です」

夏の母「どうしたの夏?」

夏の父「ふっ、やっぱ気持ち悪いな?」

夏「うおい!!」


○加奈のマンション・玄関前(日曜日・朝)

加奈の父「二人とも、もっと右にー」

   と、カメラスタンドにセットした、一眼レフを覗き込んで。

   マンションの玄関前に並ぶ加奈と加奈の母。

加奈「お父さん早く早くー」

加奈の父「今いくー」

加奈の母「あなたー、そこでつまずくパターンよー」

加奈の父「ふぇええ!?」

加奈の母「ふふっ、転んでもまた立ち上がればいいじゃない?」

加奈「つまずいたら、私達が支えるから安心して!!」

加奈の父「もー、二人とも冗談きついんだから……」

加奈「早く早くー」

加奈の父「おう!! ――おっとっと」

   と、つまずいて。

   慌てて支えにいく二人。

   ――カシャッ!

   家族写真のカット。


――終わり――

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