第一話 019
○立花家・玄関脇の駐輪スペース~玄関~リビング
夏、駐輪スペースにバイクを置き、ジュースのふたを開ける。
夏「ただいまー」
と、ジュースを飲みながら、玄関からリビングへ。
夏の母「お帰り夏ー」
春香「なっちゃーん、早くごはん食べないとなっちゃんの分無くなっちゃうよー!?」
「おばちゃんおかわりー!!」
食卓で、晩ごはんを食べている春香。
夏「ブーッ!!」
夏の母「はいはい、いっぱい食べてね。夏の分まで食べちゃっていいわよ?」
加奈「おじさん、待ったは二回までですよ!?」
夏の父「うーん……」
加奈、夏の父(45)と、食卓で将棋を指している。
夏「ゲホゲホ……何でお前らがここにいるんだよ!?」
春香「だっておばちゃんに、『うちで晩ごはん食べていけば?』って言われたんだもーん」
夏「えええーっ!?」
と、母を見て。
夏の母「(笑顔で)うふふっ」
春香「家には言ってあるから大丈夫だよー?」
加奈「私も大丈夫です」
夏の母「ほら、夏も早く手を洗ってきなさい」
夏「まったく……」
夏の母「――夏」
夏「ん?」
夏の母「良かったわね? にぎやかな友達が増えて」
加奈「だからおじさん!! それで待った三回目ですって!!」
夏の父「あぁ、そうだったか……」
夏「フッ」
と、ため息をつき、二人を見守る。
夏「よーし!! 飯食うか!!」
――終わり――




