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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
最終話 『ウチと彼女の願い事』
183/206

最終話 011

○峰山の回想・お花見女子高等学校・廊下(11月下旬・昼)

   廊下を並んで歩く夏と峰山。

峰山「俺はこれから見回りなんだから、用があるなら――」

夏「峰山先生、まだ先のことなんだけど一つお願いがある」

峰山「なんだ立花? 改まって」

   と、立ち止まる。

夏「(振り向いて)実は卒業式で一度だけ、ウチの指示に従って欲しい」

峰山「何をバカなことを!? と言いたいところだが、時と場合による。理由を述べろ」

夏「へへっ、私用だよ私用」

   峰山の回想終わり。


○元の体育館内

校長「ちょっと君!? 戻りなさい!!」

 「(立ち上がって)自分が何を言っているのか分かっているのか!?」

   ――扉に向かう峰山。

峰山М「立花、お前の返答は全く答えになっていなかったが……」

 M「お前は今まで教えてきた中で、一番手のかかる生徒だった……」

 M「まったく……最後の最後まで面倒をかけさせやがって」

   と、扉の引手に手をかける。

校長「待て峰山!! まっ――」

峰山「ぬぅおおおおお!!」

   と、勢いよく扉を開ける。

   ――驚く峰山の顔。

[ホワイトアウト]

   ――扉の正面に横付けされたGKAH4T。

   荷台の幌は運転席の上に折り畳まれている。

   荷台に掛けられた紅白幕。

   その上に土が盛られ、四隅にワイヤーで固定された3mの『河津桜』が立っている。

   ――GKAH4Tの周りに並ぶ手袋をしたドロだらけの父親たち。

音葉の父「何とか間に合いましたね?」

夏の父「(うなずいて)まったく……皆様を巻き込みやがって」

拓蔵「がっはっは、卒業する可愛い娘のために、みんな嫌とは言えませんからな?」

加奈の父「でもこれで、ようやく立花さんへの恩返しができました」

夏М「(オヤジたちを見つめて)――ありがとうみんな」

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