最終話 008
○静岡県賀茂郡河津町・駐車場(3月1日・卒業式・朝方)
木々に囲まれた駐車場。
駐車場に止まっているグレイト・霧島・アコーディオン幌・4tトラック(GKAH4T)。
荷台の長さは6m、高さと幅は2.5mほど。
夏「ありがとうございました!!」
と、GKAH4T脇で立礼。制服姿。
社長「いえいえ、お父さんと恵介くんにもよろしく伝えといて」
夏「はい!!」
× × ×
拓蔵「(運転席から)ちょっと早く着き過ぎたか? 眠くないか?」
と、助手席に乗り込む夏に。拓蔵は私服姿。
夏「いえいえ、早起きは慣れましたから」
「ここが静岡のどの辺なのか分かりませんが、結構かかりましたね?」
拓蔵「おう、夏に行った海水浴場の近くだからな」
夏「おお、じゃあ鳥居越しの日の出が見れるかもしれませんね!?」
拓蔵「ちょっと寄ってくか?」
夏「はい!!」
○白浜大浜海水浴場・全景~駐車場
高さ10mほどの岩場に立った鳥居越しに、朝日が昇る。
拓蔵、サングラスをかけ、朝日を眺めて一服。
――砂浜から歩いてくる夏。
拓蔵「もういいのか?」
夏「はい、学校に向かいましょう」
「(笑顔で)朝ご飯とジュース代もゲットしましたから」
と、ヨレヨレの千円札を拓蔵に見せて。
――砂浜に積まれた石を写す。




