表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
最終話 『ウチと彼女の願い事』
175/206

最終話 003

○お花見女子高等学校・校長室前の廊下(昼休み)

   校長室前の廊下をうろうろする夏。

   通りかかった北川が、夏に気付き近寄る。

北川「また何かたくらんでいるのか?」

夏「ライブをもう一度提案する」

北川「(ため息)この時間、校長先生は恐らく外食中だ。30分後に出直してこい」

夏「分かった……」


○校長の顔~同・校長室~校長室前の廊下

校長「卒業式で高丘 景のライブ!?」

夏「はい」

   ――校長席に座る校長先生と、机を挟んで立つ夏。

校長「ダメだダメだ、前にスケジュールが合わなくて失敗したじゃないか!?」

 「学園祭でみんながガッカリしたことをもう忘れたのかね!? これだから暴力事件を起こす生徒は……」

   と、イスにもたれて。

   × × ×

夏「失礼しました」

   と、校長室の扉を閉めて。

   廊下で北川が、壁にもたれて腕組み。

夏「北川!?」

北川「どうだった?」

   ――歩き出す夏。並んで歩く北川。

夏「ウチが暴力事件を起こした生徒だからって、全然聞く耳を持たない」

北川「……そうか」

夏「なんであんなに暴力事件に拘るんだか――」

北川「羽村 咲良が校長の娘だということは知っているか?」

夏「ああ。音葉が退院した時に、校長に貰った退院祝いの『のし』に『羽村』って書いてあったらしくて」

北川「そうか……校長のアレルギーは恐らく、羽村に関わったやつが退学した事件と関係している」

夏「え?」

北川「あんたが入学式で絡まれた相手に聞けば分かる」

夏「鬼島に!?」

北川「ああ、嘘ではない」

夏「お前……何でも知っているんだな?」

北川「理事長の娘だからな。学校の情報を分析するのは嫌いじゃない」

 「でも情報はあくまで情報だ、本人に直接聞いた方が良いこともある」


○同・夏のクラス(午後)

   15時。授業終了のチャイム。

   帰り支度をしているみんな。

担任「(手招き)立花ちょっと」

夏「(教壇へ)はい」

担任「昼休みに、お前宛に客人が来てな……」

夏「はい?」

担任「『放課後に武道場裏で待ってるぞ、いっこ下』と伝えといて下さいだとさ」

夏「(キョトン)はあ……」

担任「お前の知り合いって言ってたから一応伝えたけど、大学も合格したんだから、面倒だけは起こすなよ?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ