最終話 002
○船津新聞販売店・駐車場~店内(日曜日・午前)
店先の駐車場に車が四台。
店長「(牌を見せて)来たー!! 国士無双!!」
みんな「マジでー!?」
座敷に座り、麻雀卓を囲む店長と夏の父・春香の父(拓蔵)・音葉の父。
それを見守る加奈の父・夏の兄(恵介)と夏。私服姿。
奥さん「はいはい、お茶のおかわりですよー」
と、台所からお盆を持って。
夏「すみません、場所をお借りして」
奥さん「いいのよ、いつも頑張ってくれてるんだから」
――テーブルにお茶を並べる奥さん。
拓蔵「(煙草をふかして)あー、もう!! 休憩だ休憩!!」
店長「(笑顔で)ま、後はゆっくりしていって下さい」
と、台所へ。
夏の父「(寝転んで)ちくしょー!! 勝ち逃げじゃねーかー」
恵介「(笑いながら)金も賭けてないのに、良く盛り上がれるなー?」
加奈の父「楽しそうだから良いんじゃないですか?」
音葉の父「いやー、お金をかけていたらヤバかったですよ」
夏「(作り笑顔)ははは……」
M「ルールがまったく分かんねー……」
拓蔵「(夏を見て)で、俺らは何で集められたんだっけ?」
夏、お茶を飲み、湯のみをゆっくりと置く。
夏「(真顔)実はみなさんに相談がありまして――」