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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第十話 『トラウマさんさようなら』
171/206

第十話 015

○富士熔岩温泉旅館・外観~大浴場~玄関(17時半)

   広い庭の奥に『富士熔岩温泉』と書かれた建物。

   大浴場の浴槽や壁には加工された熔岩が敷き詰められている。

   ――熔岩風呂につかる5人。

夏「いやー近くに温泉があって良かったー」

音葉「ねー」

加奈「体の芯まで温まりますー」

稲穂「ごくらく極楽ー」

春香「ここの旅館はハルん家のお得意先なんだよー」

 「(自慢げに)だから富士山ランドの帰りに必ず寄っていくんだー」

4人「マジで!?」

   ――フル稼働している脱衣所の乾燥機。

   × × ×

   玄関でおかみさんに一礼し、靴に履き替える音葉・稲穂・春香・加奈。

   レジ横にある小型の冷蔵ショーケースを見て立ち止まる夏。

音葉「行くよ夏? 駐車場でお父さんを待たせてるんだから」

夏「ごめん、先に行ってて。すぐに向かうから」


○河口湖駅・改札~走行中の電車内(18時)

   改札手前に立っている5人。

   稲穂の横にはスーツケース。

音葉「遅くなってごめんね?」

稲穂「ううん、楽しかった」

 「それにハルちゃん、加奈ちゃん、そして夏、みんなに出会えて良かった!!」

  ――笑顔の春香と加奈。

夏「へへっ、稲穂、これプレゼントのお返し!!」

   と、レジ袋を渡して。

音葉「(二人を見て)あれ? 呼び方……いつの間に?」

稲穂「(受け取って)ありがとう」

 「(口元に手を当ててヒソヒソ声で)音葉ちゃんをよろしく」

夏「へへっ。おう!!」

   × × ×

   改札から手を振る4人。

   ――手を振る稲穂を乗せた電車が走り去る。

   × × ×

稲穂「お返しねー……」

   と、レジ袋の中を見て。

稲穂「(優しい顔で)ふふっ……季節外れの桜餅か……」

   ――パックに入った2個入りの桜餅。

   窓の外を見ながら桜餅を食べる稲穂。

稲穂М「また来たいな……山梨」

   ハッ!! と立ち上がる稲穂。

稲穂の雄叫び(エコー付き)「お土産買うの忘れてたあああ!!」

   ――走り去る電車。


○音葉の部屋(夜)

   夏の名前の下に、昨日と今日の事が書かれた日記を見つめる音葉。

   『今日、みんなで富士山ランドに行った! 音葉と初めて喧嘩して凄く辛かった!』

   『今日、無くした交換日記が見つかった! 稲穂に音葉をよろしくって頼まれた!』

   ――H3をめくって微笑む音葉。

   ステップ3の3『学校のみんなを笑顔にする』の脇に、『残りあと1つ!』と書き込まれた文字。


――終わり――

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