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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第十話 『トラウマさんさようなら』
162/206

第十話 006

○同・敷地内~休憩スペース(昼)

音葉「はー、怖い思いをしたらお腹が空いちゃった」

   と、コインロッカーから鞄を取り出して。

春香「(白目)キョウフデ オナカ イッパイ……」

   ――敷地内を歩く5人。

加奈「(ガイドを広げて)和洋中全部そろってますけど何食べます?」

夏「何でも良いんじゃね?」

音葉「稲穂ちゃんは何食べたい?」

稲穂「そうだなー、折角だから色んな物を食べてみたいなー」

音葉「うふふ、食べ物は広く浅く、友達は狭く深くだっけ?」

稲穂「あー、それ私がよく言ってたっけ?」

音葉「うふふ、懐かしい」

夏「(咳払い)じゃあ各自好きなものを買ってここに集合な!?」

   と、休憩スペースの前で。

春香「(駆け出して)ハルはケバブ買いに行くー!!」

加奈「(追いかけて)あ、待ってくださいよハルちゃん!!」

夏「(ため息)元気だなー? さっきの恐怖はどこに行ったんだよ?」

 「(優しい顔で)ったく、あいつらを見てたら悩み事も吹っ飛ぶわ……」

   ――顔を見合わせて微笑む音葉と稲穂。

稲穂「よーし、私たちも出陣だよ!!」

   × × ×

   フランスの街並みを再現したショップやレストランや小さな売店が並ぶ。

[売店で富士山たい焼きを買う3人、その後にコケる夏。宙を舞うたい焼き]

[売店でドーナツを買う3人、宙を舞うドーナツ]

[売店で焼そばを買う3人、宙を舞う焼きそば]

   × × ×

   休憩スペースに食べ物を広げて座っている音葉・稲穂・春香・加奈。

春香「(夏を見て)おおぅ……まさに鬼の形相」

夏「よし……死守したぞ……」

   と、たこ焼きを抱え、絆創膏だらけでゆっくりと歩いてくる。

   ――宙に舞うたこ焼き。

   × × ×

   夏のパックに盛られた数種類の食べ物。

夏「(泣きながら)ありがとうみんな……」

   ――優しく微笑む4人。

   × × ×

[足漕ぎボートに乗る5人]

[メリーゴーランドに乗る5人]

[『機関車トマス』トレインに乗る5人]

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