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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第九話 『学園祭』
142/206

第九話 004

○同・中庭

   噴水に腰掛けている音葉・春香・加奈。

加奈「学園祭って4連休の2日目にあるんですよね?」

春香「そだよー、去年も連休中にあったから……軽い嫌がらせだよねー?」

音葉「うふふ、1日だけだからいいんじゃない?」

春香「まあ楽しいからいいけどねー」

加奈「そういえば音葉先輩のお友達はいつこちらに来られるんですか?」

音葉「稲穂ちゃんは連休初日に来て学園祭にも顔を出すって」

春香「そっかー、楽しみだね?」

音葉「うん。もしよければ、稲穂ちゃんを駅まで迎えに行った後にみんなでお茶しない? 夏は準備で忙しいと思うけど」

春香「ハルはオッケーだよー」

加奈「私も大丈夫です!!」


○同・視聴覚室

峰山「まずはじめに学園祭の実行委員長を決める」

   と、ホワイトボードに『学園祭実行委員長』と書きながら。

峰山「(着席しているみんなを見て)立候補者は――」

夏「はい!!」

北川「はい!!」

野宮「はい!!」

大木「はい!!」

   ――挙手する4人。

   顔を見合わせてヌッ!?

夏「はいはいはい!!」

野宮「はいはいはいはい!!」

大木「はいはいはいはいはい!!」

北川「はいはい――」

峰山「(教卓を叩いて)黙れお前らあああ!! 『はい』の回数で決まる訳ではない!!」

夏「何だよー、それならそうと先に言ってくれよなー?」

峰山「普通に分かるだろ!!」

 「立候補は4人か……よし、ジャンケンで決めろ」

   ――4人顔を見合わせてヌッ!?

夏「(前に出ながら)よーし上等だ!!」

北川「(前に出ながら)野宮、大木、ちょっといいか?」

   ――集まって作戦会議の3人。

夏「(峰山を見て)ちょっとあれはズルいだろ!?」

   と、3人を指差しながら。

峰山「お前が勝てばいいだけだ」

夏「よーし、みんなまとめて相手してやる!!」

北川「(以下3人小声で)立花のあのテンション……いつにも増してやる気がみなぎっている」

野宮「夏ちゃんは基本グーしか出さないが……」

大木「裏を読んでチョキを出す可能性も……」

北川「となると……こちらがグーを出せばチョキには勝てる。最悪グーを出されてもあいこだ」


○同・中庭

春香「なっちゃん委員長になれたかなー?」

加奈「夏先輩はジャンケンになれば圧倒的に不利ですからね!?」

音葉「もしも夏のクセを知っている人が相手だったら尚更……」

春香「なっちゃんに何度教えても直らないんだよねー、グーを出すクセ」

音葉「うふふ、夏の熱い気持ちがこもっていて良いんじゃない?」

加奈「私も好きです。夏先輩の分かりやすいところ」


○同・視聴覚室

   教壇横で向かい合う4人。

4人「最初はグー!! ジャンケン――」

夏「クシュン!!」

3人「ポイ!!」

   グーを出そうとした瞬間にくしゃみをする夏。

   反動で手が開く。

   ――驚く3人。

   グーを出した3人に対して夏はパー。

3人「なっ……!?」

夏「よっしゃあああ!!」

北川「(夏を見て)くやしいけど、運も実力のうちだな……」

野宮・大木「うんうん」

   × × ×

   ホワイトボードに『学園祭実行委員長 立花 夏』の文字。

夏「(羽村の隣に座って)言ったろ? 絶対に実行委員長になるって」

羽村「……バカでしょ」

夏「なっ!?」

峰山「よし次は副委員長を――」


○同・中庭

   音葉のメール音。

春香「なっちゃんから!?」

加奈「どうなりました!?」

音葉「うふふ、委員長に――」

春香・加奈「委員長に!?」

音葉「Zzz……」

春香・加奈「うおーい!!」

音葉「! (笑顔で)無事になれたって」

春香・加奈「おおー!!」

音葉「会議が終わったら校長室に行くみたい」

加奈「ここまで順調ですね!?」

音葉「うんうん」

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