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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第八話 『海水浴』
137/206

第八話 021

○山梨県 富士河口湖町 船津への道中~車内(夜)

   ――GKWを写す。

   揺れる車内で寝ているみんな。

   手前に音葉・夏・湖太郎。

   奥に望美・春香・加奈。

   湖太郎は口を押さえて白目で前かがみ。

知恵「みんなすっかり遊び疲れちゃって」

   と、揺れる助手席から後ろを見ながら。

拓蔵「子どもたちを見ていると、早く大人になろうと必死に背伸びをしていますが……」

 「こうやって寝顔を見ると、まだまだ子どもなんだなーと思いますよ」

知恵「うふふ、そうですね」

   ――走り去るGKW。


○立花家・2階の夏の部屋(22時半)

   オフィスチェアに腰掛けている夏。ジャージ姿。

夏「今日は楽しかったなー」

   と、机の上に開いた交換日記の『約束事3の1 友達と海で遊ぶ』にチェックを入れる。

母の声「(1階から)夏ー、ビール買いに行くけどジュースか何かいるー!?」

夏「あーっ!! 千円札!!」

母の声「ええっ?」

   ――白浜大浜海水浴場、積まれた石のてっぺんに海を見つめるヤドカリ。

   月明かりに照らされた石の隙間から、千円札が顔を覗かせている。


○冬月家・2階の音葉の部屋(22時半)

音葉「そういえば事故で携帯が壊れて、電話帳も新しく登録し直したんだっけ……」

   と、スマホの着信履歴を見ながら。パジャマ姿。

音葉「この番号ってもしかして……」

   ――電話をかける音葉。

相手の声「あ、もしもし音葉ちゃん!? 私、四季 稲穂【しき いなほ】」

音葉「(嬉しそうに)稲穂ちゃん!! 久しぶりー!!」

稲穂の声「良かった―。携帯が壊れちゃってさー、音葉ちゃんの番号をやっと思い出せたから掛けてみたの」

音葉「そうだったんだ!? うん、うん、うん。えっ!? そうなんだ!?」

   と、机の上にある富士山のパズルにピースをはめながら。

   ――残りのピースは2つ。

音葉「うんうん、そうだね、中学以来だもんね!? 楽しみに待ってるね!? 稲穂ちゃん」

   ――電話を切り、鼻歌交じりでスマホの電話帳に番号を登録する。

   電話帳には『四季 稲穂』の文字。


――終わり――

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