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ウチと彼女の約束事  作者: 畦道テツ
第六話 『ほうとう杯(前編)』
102/206

第六話 014

   × × ×

[フラッシュ]

幼稚園児たち「(キラキラ目)優加ちゃんそのポーチかわいいねー?」

   と、浅井を囲んで。

幼稚園児の浅井「うん、オーダーメイドでちゅくってもらったんだー」

   × × ×

小学生たち「(キラキラ目)優加ちゃんすごい量のお返しだねー?」

   と、浅井の机に山積みになったチョコレートを見ながら。

小学生の浅井「優加は誰にもチョコあげてないのにねー」

   × × ×

   ――浅井、夏の突きをかわして下がりながら。

浅井М「これまでいつも、どんな時でも私にスポットライトが当たってきた。――柏原という例外を除いて」

   後ろ足で一瞬キュッと止まる浅井。

浅井М「だから私より、目立つんじゃねぇよ馬鹿やろおおお!!」

   と、夏の右の突きを左手で押さえ、左上段蹴りを決める(引き足あり)。

   ――みんなの驚いた顔。

   副審全員が青の旗を斜めに上げる。

主審「止め!! 青、上段蹴り、一本!!」

   ――盛り上がる観客たち。

   スコアボードの浅井の点数が3になり、3ー3の同点。

浅井М「(開始位置に戻りながら)フッ、やっぱこうでなくっちゃ」

記者A「(浅井を撮りながら)完全に彼女の流れになりましたね?」

編集長「立花 夏……ここまでか……」

音葉「夏……」

恵介「まずいな……」

   と、スコアボードの時計を見ながら腕組み。

   ――経過時間は1分30秒、試合時間は残り30秒。

主審「続けて、始め!!」

   ――左構えでステップを踏む2人。

夏の幻影「まだ焦ること無いよ? あと1回ウォーニングも取れるんだし、もっともっと相手に恐怖を与えなきゃ」

   と、夏の横から。

   ――前に構えた腕をスッと一瞬上げる夏。

浅井М「そこっ!!」

浅井「えいやああ!!」

   と、踏み込んで右中段蹴り。

   夏、転身で中段蹴りをかわし、右上段蹴りを叩き込む(引き足なし)。

浅井「なっ!?」

   と、倒れながら。

主審「止め!! 赤、反則注意!!」

   ――静まり返る観客たち。

   夏のC1が3になる。

記者A「同点に追いつかれてもまだやり返すって、いったいどうなってるんスか編集長!?」

編集長「さっぱり見えない……彼女のことが」

   と、開始位置に戻る夏をスケッチしながら。

編集長「浅井をいたぶっているのか、それともただの馬鹿なのか……」

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