第6章:赤目
………あれ?
そっと目を開けると細い背中があった。
その人はクイーンの鎌を素手で押さえていた。
「女王の中から出ていけ!」
聞いたことのある声。
「出ていけ!白兎!」
空気に波が立つような感じがした。
すると、クイーンの目が元の蒼い瞳になっていく。
「…チェシャネコ?私は、?」
クイーンはハッとした顔になり、鎌を手放した。鎌は草原に横たわった。
「ごめんなさい。アリス!」
「女王、君が謝ることじゃない。」
チェシャ猫さんは立ち上がりながら、鎌が当たった場所をなめていた。
「でも…」
話が全然わからない…(^^;
『あの…』
「僕のアリス。無事で何よりだ。」
チェシャ猫さんは私と同じ目線までしゃがんで言った。
「何か…知りたいことはあるかい?」
あの時と同じニンマリ顔。
でも、少し…何かが違う…
『あ!!』
「?」
『ネコの耳が頭の上にある!』
「?…当たり前じゃないかい?僕はネコだよ?」
『……じゃなくて…』
私は少し、頭の整理をした。
『……白兎ってなんですか?』
「白い兎のことだよ。」
「違うでしょう。バカ猫。」
悲しげな目をしながらクイーンはチェシャ猫にツッコんだ。
「白兎はね、アリスの命を狙っているの。」
『私の命を?
なんで?』
「それは…」
クイーンはうつ向いた。
「君が邪魔になったんだ。アリス」
以外にも口を開いたのはチェシャ猫さんだった。
『私が邪魔?』
「そう。」
『……なんの?』
「それは言えないよ。」
『…え?』
チェシャ猫さんは立ち上がり、私から目をそらした。
「ボクの口からはとてもじゃないけど言えない。」
『なんで?』
「…ボクのアリスは質問が多いね。」
『…ご、ごめんなさい。』
「謝らなくていいんだ。アリス。」
でも、こっちをむこうとはしない。
ナニヲミテイルノ?
「それで君はどうするんだい?」
『え?何が?』
「ここにずっといて私のアリス!」
クイーンは私に抱きついてきた。
少し、声が震えていた。
『でも、私帰らなきゃ…』
「なんで!ここに入れば安全なのよ!あっちにいたら殺されてしまう!!」
クイーンは私を強く抱きしめた。
それはまるで、母親が子どもを抱きしめる暖かさのように。
『でも、帰らなきゃ……』
「アリス!」
「女王。」
チェシャ猫さんが私からクイーンを離そうと声をかける。
でも、その声はクイーンには届かなかった。
「ここに入れば安全なの!私達が守ってあげられるのよ!」
「女王!」
「アリス、お願いよ…ズットココニイテ・・・」
『!!』
クイーンの目が赤く染まり、横たわっていたクイーンの鎌がカタカタと震え始めた。
「クイーン!」
「!!」
やっとチェシャ猫さんの声が届きクイーンはハッとした顔になった。
鎌の震えは止まった。
「…また、私はやってしまったの??」
チェシャ猫さんはゆっくりうなづいた。
「そんな…」
「残念だけどここにいるのも危ないらしい。」
「ごめんなさい…ごめんなさい!アリス!」
クイーンは泣き始めた。
φ(..)<おかしいな…
なんでこんなことになったんだ?
なんでだろうね、姉さん。
ネコ「そんなの聞いたって首狂いは答えてくれないよ。」
おや?ネコさん。
だよねぇ…
ネコ「そうだよ。首狂いだからね。」
じゃあそういうことで。)
訳の解らないあとがき失礼!