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5章:クイーン

チカッと目に光が当たった。



目を開けるとそこは草原。

可愛い小さな花が辺り一面に咲いている。

『な、何ここ……。』


私は上半身をゆっくり起こしながら言った。


「起きた?」

『……?』


横を見ると小さな金髪をしている女の子がいた。

手には白い花の冠を持っている。


『…あなたは?』

「私?私はハートの女王。《クイーン》って呼んで」


クイーンと名乗る女の子は微笑んだ。

『えっと…ここは?私、病院で寝ていたはずなんだけど…』

「ここはCrezy World

《イカれた世界》

あなたの世界。アリスが創った世界よ。」


『私の…世界?私が創った…??』


「そう…会いたかったわ私のアリス!!」


クイーンは私に抱きついた。


『え、え?』


私はそういうことに慣れていないのであたふたしていた。


「本当に生きていてよかった…」


…え?


『あなた…私が交通事故にあったことを知っているの?』

「交通…事故?」

クイーンはキョトンとしている。


「アリス、交通事故にあったの!?」

どうやら知らないらしい。


「大丈夫?怪我してない!?」

『怪我してたから病院にいたんだけどな…(^^;』

「大丈夫なの?」


今にも泣きそうなかおだった。


私はこの顔を知っている。

なんで?


『病院の先生は大丈夫って言ってたから…

多分大丈夫?』

「そうよかった…

あら?アリス、顔に何かついているわ?」


クイーンはハンカチを取り出し私の顔を拭いてくれた。


『ありがとう、クイーン。』

「あら、いいのよ私のアリス。だって…」




「私が首を狩る前にアリスの顔に汚れがついたら嫌だもの…」




……え?




クイーンの蒼い瞳が赤く染まる。


「ネェ・・・アリス。 ワタクシダケノ・・・クビニ ナッテ??」


クイーンは草のなかから鎌を取り出した。


どうなってんのかわからなかったけど…

だけどそんなことより、今は命が大事!

私は、クイーンの側から離れた、でも上手く立てない。


ダメ、腰抜けた…




クイーンの鎌が振り落とされる。


ダメ!殺される!


腕を顔の前に出して目を堅くつぶった。





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