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第7話

この日、ファミレス・バンビーノが閉店後、ダークブラントとセバスチャンは、隣町のシャンポール街にある、立ち飲み屋のおでん屋を経営しているアルデバランの店に行った。隣町でも、割と近い場所なので、歩いて行った。


平屋建てで、店舗と住居の小さい建物だった。店名は“おでんアルデバラン”だった。


セバスチャンがドアを開けると、ダークブラントは店内に入った。


アルデバランは「いらっしゃいませ!あっ!ダークブラント様!珍しいですね!うちに来られるとは!」


アルデバランは、太い声だった。


アルデバランは、中肉中背の男性で、短髪の黒髪に目つきは鋭く、苦虫を嚙み潰したような顔だった。長袖の白いカッターシャツに、袖には、袖がずれ落ちないように、フック式・吊アームバンドを付けて、黒色の蝶ネクタイを付けて、黒いズボンを履いている。一見すると、バーテンダーの姿だった。おでん屋の服装ではなかった。


ダークブラントは「おぬしに、頼みがあるんだ!この街の刀鍛冶のガテゾリアンをおぬしも知っているプロパバーグ街の温泉の湯治場に1週間、足止めさせてほしいんだ!そのための費用は最低分出す!なるべく、経費は抑えてほしい!おぬしのバイト代は、うちのランチ4回分サービスで、条件をのんでくれ!」


アルデバランは「経費を抑える上に、ランチ4回分とは、ずいぶん、安上がりにするみたいですね!」


セバスチャンは「ダークブラント様の仰せの通りにしないと、命は保証できないからな!一応、忠告しておく!」


ダークブラントは、“セバスチャン、なかなかいいぞ!ビビらせ方、最高!”と心の中でセバスチャンを褒めていた。


ダークブラントは、アルデバランに「とにかく、吾輩を怒らせるな!死にたくなかったらな!」


アルデバランは「ヒエェェェェェ。怖い。後生ですから、命だけは助けてください。」


アルデバランは、全然、感情がこもっていなく、本を読むように、ほとんど、棒読みだった。ダークブラントが怖がると喜ぶのを知っていたからだ。その割に、怖がっている様子や感情がないのは、なめていたからだ。しかし、ダークブラントは、それには、全く気が付いていなかった。むしろ満足だった。セバスチャンも同様だった。


アルデバランは「ダークブラント様の仰せに従いますよ!私の留守の間は、私の身内にさせます。」


ダークブラントは「では、早速ながら明日から行動してもらおう!すぐに、ガテゾリアンを温泉に連れていってもらいたい!」


アルデバランは「あの刀鍛冶のガテゾリアンなら、面識がありますよ!承知しました!ところで、おでん、食べませんか?ビールもありますよ!明日から出かけるので、おでん、買ってください!」


ダークブラントは「仕方がないな。帰ったら、食事があるが、セバスチャンと2個ずつ食べていくか。」


アルデバランは「ありがとうございます!」


アルデバランは、打って変わったように、目を閉じて、ニンマリと満面の笑顔で笑った。さっきまでの恐ろしい顔ではなかった。手は揉み手をしていた。この顔をした時、アルデバランは、何か企んでいることが多い。


アルデバランは、ダークブラントとセバスチャンに、おでんを2個ずつ皿に入れることにした。皿を用意した。


ダークブラントは「ちくわと玉子にしてくれ。ビールは、いらない。」


セバスチャンは「僕も同じく、ちくわと玉子だ。ビールは、いらない。」


アルデバランは「承知しました。」


アルデバランは、皿に入れたおでんに箸を添えた。


小皿には、各々、辛子、柚子胡椒、わさびがあった。しかし、少しずつしかない。


ダークブラントは「相変わらず、けち臭いな!おまけに、水もないな!」


アルデバランは「い~え!うちは、お客様本位で、お客様の立場に立って、良心的な飲食店ですよ!ホッホッホッホッホッ!水を出して、無駄なサービスをしたら、その分、お客様に料金を追加することになるのですよ!香辛料を少しですが、サービスしています!おでん代に加算するのがお気の毒なので、おでん代は、企業努力で、格安にしているんですよ!お客様あっての、おでんアルデバランですから!」と言って、またニンマリ笑顔だった。


アルデバランは、香辛料の辛子、柚子胡椒、わさびは、サービスだと言っているが、しっかり、おでん代に含んでいた。企業努力など全くの口から出まかせだった。


ダークブラントは「水ぐらいサービスしてもいいじゃないか?」


アルデバランは「そういう考え方もあるととらえておきます。」


アルデバランは、ダークブラントの指摘など、全く受け入れる気など、さらさらなかった。


ダークブラントは、柚子胡椒を付けて、おでんを食べた。そして、「久しぶりに食べたけど、このちくわも玉子も、割と美味いな!」


アルデバランは「ありがとうございます!」


セバスチャンは、わさびを付けて、食べた。「本当におっしゃる通りですね!」


ダークブラントとセバスチャンは、すぐに食べ終わった。


ダークブラントは「では、アルデバラン!明日、頼むぞ!」


アルデバランは「はい!承知しました!」


ダークブラントは、湯治場の経費と、おでんの代金を支払って、セバスチャンと店を出た。

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