第6話
夕方の時間になった。ダークブラントは、アルデバランがランチに来るのを待ちかねていたが、この日、来なかった。
ダークブラントは「クソ!!!アルデバランのやつ、どうでもいい時には、来るくせに、来たらいい時には、来ない!間の悪いやつだ!」
セバスチャンは「仰せの通りです!仕方がないので、あいつの立ち飲みの一杯飲み屋に出向きましょうか?」
ダークブラントは「そうするしかないなあ。」
2人で、話している時だった。2人掛けのテーブル席のカップルが揉めだした!
カップルは、お金持ちそうな洋服を着ていた。デザートセットを食べている最中だった。
女性は「あんた!お金を使い過ぎてるんじゃないの!?理髪店に、しょっちゅう行ってるな!おまけに、男性ローションをプンプンさせているな!また、彼女でも作ったのね!」と言いうと、持っていたフォークを皿に叩きつけた!
男性は「人目があるじゃないか!落ち着け!」
女性は、フォークを再び持つと、男性に向けた!
男性は「やめろぉぉぉぉぉ!!!」
2人は、ひどく揉めだした!
ダークブラントとセバスチャンは、2人で、揉めているテーブル席に駆け付けた。
ダークブラントは「落ち着いてください!」
女性は「止めないで!いつか、片を付けないと、結婚しても、苦労させられるに決まってるわ!」
男性は「店に迷惑をかけるから、落ち着け!」
女性は「結婚する前から、こんな調子で、許せないわ!おまけに、さっきも店の女の子を見てたじゃない!」
セバスチャンは「その通りです!ケンカは、やめてください!」
女性は「うるさい!黙れ!」続けて「この噓つき!ペテン師!悪魔!サタン!冷酷者!暗黒者!落ちぶれ者!バカ!」と言って、男性に持っているフォークを突きつけた!
それを聞いて、ダークブラントは、自身のように感じた。落ち込んで、どんどん身体がしぼんでいくようだった。
セバスチャンは「店長!しっかりしてください!」
ダークブラントは「お、おう・・・。すまない。吾輩の事のように感じてしまったぞ・・・。」
セバスチャンは、カップルに「とりあえず、揉め事は、外でやってください!騎士団に見付かったら、しかられますよ!」
男性は「すいませんでした!」
女性は「家に帰ってから、決着を付けてやる!!!」
男性は、2人分の支払いを済ませて、カップルは帰って行った。
ダークブラントは「あのカップル、大丈夫かなあ?明日、新聞に事件で載っているかなあ?」
セバスチャンは「魔王様は、心配なさって、お優しいですね!新聞によっては、売るのが目的のところがあるので、面白おかしくして、書くでしょうね。とかく、人は、人の不幸が好きなので、そんな新聞に、取り上げられたら、その新聞店は、爆発的に売れるでしょうね!新聞店も人の不幸が好きですからね!」
ダークブラントは「人の不幸が好きとは、けしからんな!この世界でもそんな輩がいるんだな!人の不幸は吾輩の専売特許だ!真似をするとは許せないな!まず、人間たちが人の幸福を追及するのが筋だ!吾輩たちと真逆となるのが当たり前のことだ!」
ダークブラントの言うことは、一応、もっともだった。
こうして、この日の営業は、終わった。