表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/14

第1話

異世界のコルディア街に小さなファミレス・バンビーノがある。勇者たちは、このファミレスがお気に入りで、常連客やファンも多い。もちろん勇者たち以外のいろんな種族にも人気がある。日本のファミレスのようにチェーン化もしていないこじんまりとしたファミレスだ。ただし、経営者は、普通ではなく、なんと魔王のダークブラントだった!


この日も、バンビーノは開店時間を迎えようとしてしていた。


ダークブラントは「もうすぐ、時間だな!セバスチャン!」


ダークブラントは、店では、普通の男性に化けていた。25歳の見た目年齢で、短髪の茶髪に店の制服は、白いシャツ、ベージュ色のパンツだった。働く時は、白いエプロンを付けていた。料理担当。料理は以前、異世界に転生した料理人から調理のスキルをもらって、手に入れたものだった。化けていない姿は髪の毛に2本の牛のような角が生えている。


セバスチャンは「はい!魔王様!僕は3人のリーダーとして、今日も魔王城再建のために、ファミレス・バンビーノの売り上げの増加を目指します!」


セバスチャンも化けて店に出ていた。20歳で、やや長髪の青色の髪の毛に、制服だった。化けていない姿は、背中に大きな翼が2枚生えている。飛行能力がある。ダークブラントの1番手下だ。


ダークブラントは「すまないなあ・・・。吾輩が若造のために、敵の国王のランスロットと准将のジークフリートの命令で、滅ぼされてしまった・・・。」


ダークブラントは、魔王城を滅ぼされて、再建を夢見ていた。しかし、ファミレス・バンビーノを護衛軍3人が、盛り立ててくれて、スローライフを楽しんでいる一面もあった。


セバスチャンは「大丈夫です!アルマーニやメリッサもいますよ!それに、勇者たちが魔王城を攻められたのも、たまたま僕たちが油断して、不在だったからですよ!勇者たちだって、なんの実力もありませんよ!」


アルマーニは「そうですよ!勇者なんて、なんの役にも立ちませんね!まあ、騎士団の使い走りですね!だけど、僕は、力持ちなので、いつでもお役に立てますよ!」


アルマーニは、19歳で、見るからに力強く、いかつい体だった。黒色の短髪で、やはり店では、制服だった。化けてない姿は、やはり、いかつく、場合によっては、背中から手が複数出現させる能力がある。怪力の持ち主である。


メリッサは「アルマーニは、人並外れたパワーの持ち主です!私だって、頑張りますよ!」


メリッサは、16歳で、ダークブラントの魔王直属の護衛軍3人のうちの紅一点だった。特殊能力は、回復魔法と空間移動ワープだった。店の中では、金髪の長い髪は、ウェーブがかかっている。ショッキングピンク色のミニ丈のワンピースで、胸は襟が開き気味で、少し色っぽいが、とても、見るからに可愛い。ニーハイソックスを履いている。勇者たちや客たちの人気者だ。普段は、店と変わらない容姿だ。


ちなみに、ダークブラントと護衛軍3人は、戦いの時には、素顔を隠すために、黒色のアイマスクの仮面を装着している。ダークブラントはじめ護衛軍3人とも全員が魔族だ。


ファミレス・バンビーノは、メリッサの父親であるフェルナンドの建物を借りている。フェルナンドは、発明家で、ダークブラントのじいやでもある。年齢は、55歳。


建物は、1階は、ファミレス・バンビーノで、2階は、ダークブラントと護衛軍3人とフェルナンドの部屋とフェルナンドの技術部屋になっている。


店にはマスコット的存在のベージュ色のポメラニアンのオス犬がいる。たまに、料理を運んだり、皿を下げたりする重宝な犬だ。こういう種族の犬で、人間の話を理解し、話せる。ファミレスの人気者で、看板犬だ。


この犬は、ダークブラントが散歩に行った時に、崖から落ちて、怪我をしているところを店に連れて帰り、メリッサが回復魔法を施し、助かった経緯がある。


犬の名前は、ヘンリーで、性格は、真面目で、少し、男性っぽいような性格。しかし、日頃は、温厚。


コアラのビンセントは、オスで、水色のもふもふで、体長は20センチメートルで、肩には羽が生えている。人間の言葉を理解して話せる種族である。勇者たちの伝達係で、伝達するときは、正体を隠すため、変身して、シルバーグレーのもふもふで、肩には羽がある猫になって、伝達する。真面目で、とてもおとなしい。女の子のような性格。ヘンリー同様、看板コアラ。


魔法使いのモージは「魔王様、ほうきで掃くのは終わりました。雑巾で、テーブル拭きをします。」


ダークブラントは「おう!頼むぞ!」


モージは、魔族ではない。魔法使いの14歳の少女だ。茶髪のセミロングヘアで、人間の姿そのままで、店では、制服で、戦う時は、赤いミニ丈のワンピース、腰には、太い茶色いベルト、黒色の大きな魔法使いの帽子を被り、魔法の杖を持参する。戦いが不利だと判断した時、師匠のバーレリーを召喚することもある。ファミレス・バンビーノの近くの家で1人で住んでいる。ファミレス・バンビーノでは、ウエイトレスで、時々、戦闘の時にも参戦している。時々の理由は、戦闘のバイト代が少ないからだ。見合った金額でしか戦わないためだ。契約社員だ。


ダークブラントは、モージに対して、バイト代を支払うが、ランチを有料提供して、その分、バイト代の支払いを相殺している。けち臭い魔王だった。一応、モージは魔族ではないので、給料に関しては、シビアだった。


ダークブラントは「じゃあ、今日も、みんな、ファミレス・バンビーノを頼むぞ!!!」


護衛軍3人は、右手を重ね合わせて「ファミレス・バンビーノ!ファイト!オー!ファイト!オー!ファイト!オー!」続けて「魔王様!ファイト!オー!ファイト!オー!ファイト!オー!」


それを見て聞いて、ダークブラントは「お前たち!!!ありがとう!!!感激ものだ!!!」と、むせび泣いた。


それを見て、モージは拍手をした。


メリッサは「魔王様!お礼なんて言わないでください!あたしたちが、魔王城再建のために、頑張りますから!」


ダークブラントは「吾輩が、不甲斐ないもので、申し訳ない!よろしく頼むぞ!」と、またしても、泣いた。


セバスチャンは「僕たちが魔王城を護れなくて、申し訳ありませんでした・・・。」


護衛軍3人も、一緒になって、ダークブラントと泣いた。


犬のヘンリーは「泣ける話じゃありませんか!」と男性っぽかった。ややドスが効いている声だった。


コアラのビンセントは「泣いてしまいました・・・。感激です・・・。」と、こちらは、可愛い声だった。


そして、ヘンリーとビンセントも、泣き出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ