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繰り返された転生


 真っ白な世界。

 それが目の前に見えた瞬間に私は悟った。


(はぁぁぁぁあ。私、また死んだのね。)


 そう、私にはいくつかの世界の記憶があった。ただ、その全てが様々な世界で…そう、よくある転生モノのお話の様な人生だった。




 一番はじめは過労死した日本人としての人生。まさか就職してすぐ過労死する程のブラック企業に就職とか…せめて成人したかった。と思いながら帰宅中に倒れた私は真っ暗になる世界で願った。

 この人生では家族にあまり恵まれなかった。とりあえず、早く家から出たくて就職したのにブラック企業をひくとかなかったな。っとは思った。たまの休みにネット通販で買った化粧品関連や食品関連などで貯金はあまりなかったのでそれに関してのみ悔いはなかった。きっと、あの家族が私が死んだのに気がついて一番に気にしそうなのがお金だったからね。ストレスから使い込みながら貯金を気にしたけどやはり使っといて良かった。


 で、まさかまさかの異世界転生。


 次の人生は乙女ゲームの悪役令嬢。しかも、乙女ゲームしたことがなく携帯小説を暇潰しに呼んでた程度だった私に神様は「有名乙女ゲームだから知ってるよね!僕の世界だもん!知らないわけないよねー♪君には悪役令嬢として転生してもらうから、バッドエンドにならないように頑張ってね♪」っと、悪役令嬢に転生させられた。

 「神様ぁぁぁあ!!!私そのゲーム知らないよーーーー?!」っと、叫びながら生まれ変わったが元気な産声にしかなかなかった現実に絶望した。

 この世界では悪役令嬢と事前に分かっていたのでとりあえず無難にヤバそうな選択をしないようにヒロインを虐めたりせず過ごし、家族からは大切に育ててもらえた。

 公爵令嬢として不自由ない暮らしに教育。ただ、強制的に王命で結ばれた婚約にお父様が申し訳なさそうにしていたが事前に悪役令嬢と知っていたから強制力として気にしなかった。お父様が悪いわけではない。ただ、悪役令嬢の婚約者が攻略対象なのは乙女ゲームでは当たり前なのですよ?とりあえず学園入学時に王家の影による監視をつけてもらっていたので卒業イベントでの婚約破棄は冤罪で済んだ。ヒロインは「こんなのゲームにはなかった!」と叫んでいたのでやはりよく見る小説での定番でヒロインも転生者かもと踏んで対策をしていてよかった。

 ただ、私バッドエンドは回避したと思っていたのに魅了魔法に洗脳されたモブの給仕の男性によって腹部をナイフで刺された。攻略対象っぽい人達とヒロインにしか目がいっていなかったのが仇となった。

 真っ青になりながら駆け寄ってくれたお父様とお母様に「…いままで…ありがとうございます…お父様…お母様…だいすきです…」と吐血しながらも何とか伝えられてよかった。ただお母様と一緒に刺繍したショールか血に染まってしまっていくのが悲しかった。そして、卒業式が終わってからが一般的に成人として扱われる16才…この世界でも成人できなかっか。


 で、やはりまたまた異世界転生。


 前回の異世界とは違い魔力あり、魔獣あり、魔王ありの世界で勇者パーティーの魔法使いとして転生した。ただ、平民の孤児院出身。貴族として不自由ない生活から一変して貧しい生活。みんなで助け合いながら、ある程度成長してからは冒険者として活動をし、ストーリーは始まると勇者パーティーとして選ばれ、一年間王宮魔術師からの教育を受けてからの旅となった。勇者パーティーは神託からの決定で回避不可。平民が王命により名指しで勇者パーティーへの強制勧誘。女神が神託によって、出身地に名指しかつ今いる場所まで詳しく神託してパーティー勧誘とか…逃げれないよね。で、なんとか魔王討伐から帰還する最中に勇者(実は同じ孤児院の幼馴染み)との結婚を目論んだ聖女(第二王女)によって毒殺された。おぃ!聖女それでも聖女かっ!?と思いながらも声すら出ず、慌て駆け寄ってきた勇者(幼馴染み)に「死ぬな!死なないでくれ!好きなんだ!!!」と叫ばれながらの告白を聞き…あ、それが原因で殺されたな。っと思いながらも、素直でお人好しな勇者(幼馴染み)だし、たぶん聖女からの婚姻の話に私を好きとか言ったんだろうねー。っと悟ったよね。この時が最も若くて14才。この世界は平民は独り立ちすれば大人として扱われるが一応成人さ16才からとあった。異世界だからお酒は呑めるが成人するまでは結婚出来ない。ついでにお酒よりも綺麗な飲み水のが高価な世界でもあり、水魔法や浄化魔法は重宝された。私?私は全属性使いでした。


 そんなわけで死んだ私は再び転生かな?っと、真っ白な世界=神(女神)の世界と学んだ私は異世界転生二回目の死をあっさりと受け入れといた。


 ただ、今までと違ったのは周りにもうっすらと光る人らしき姿が…いや、光ってるけどどうみても日本人の姿で…


 その日本人達の中央の頭上には更に眩いばかりに輝く女神の姿があった。その姿が次の世界の神だとすぐに気がついた人々が女神を見上げた。


 するとその女神は美しい(かんばせ)を綻ばせ告げた。





「転生最後の世界(ラストワールド)へようこそ。バッドエンド二回連続の貴女方の最後の異世界転生でーす♪あ、このまま転生せずに魂の消滅もよし♪最後のチャンスと(わたくし)の愛する世界で生きるのもよし♪ただーし?転生するのは今までのようなヒロインや悪役令嬢や脇役(モブ)、聖女や魔女ではなく…愛玩人形(愛玩ドール)として転生してもらいまぁす♪勿論、寵愛を受けることも可能♪そうすることで契約を婚姻へと変われば人形(ドール)から人へと歳を重ねることも可能♪愛玩人形(愛玩ドール)はご主人様の為に生き、ご主人様と共に死す♪愛し愛されるかが鍵となる世界♪さぁ、愛に飢えた魂よ。君達は消滅しますか?愛玩人形(愛玩ドール)として生きますか?」





 と。








 

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