第二十四話 諦めるわけにはいかない
あ~、全然筆が進まん…………
晃「四作品も手掛けるからだ」
優夜「自業自得だ」
グレイ「バカなんですね」
みんなひどい! これでも頑張っている方なんですよ!
戀「本音は?」
ずっとシャドバやってました♪
晃「死ね」
ちょっとまって晃さんその手に持っている物を下ろし――――――
ああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……………
「では、そろそろ地上に戻りましょうか。いつまでもここにいるわけにはいきませんからね」
確かにもう五年もここに居座っていることになるんだな。
リーナにも会いたいし、さっさと会いに行くか。
「彼女がいる部屋まで転移します。魔法陣から出ないようにしてください」
「おう」
「では行きます……転移」
そうして俺とミルティスさんはその場を後にした。
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晃とミルティスが部屋を後にする(神界での時間で)数週間前。
「がはっ……ごほっごほっ」
息が苦しい。呼吸するだけで全身に痛みが走る。
力をつけるとアルフィリーナに豪語して約五年。アルフィリーナに頼み込んで弟子にしてもらった。
神を師匠にして修行すれば、ヒカルの背中を守れるくらいには強くなれるだろう、などと甘い考え方をしていた。
正直に言おう。甘かった。
甘いなんてものじゃない。
修行とかそういったレベルじゃない。完全に虐待である。
こちらがいくら攻撃しても、反射したり、倍返しされたりとひたすらに嬲られた。
正直、よく五年も壊れずに生きてこれたと思う。
「はぁ、いったいつまで続けるのよ。これ以上無理をすれば、肉体だけじゃなくて魂にまで悪影響を及ぼすわよ」
アルフィリーナの言いたいことはわかっている。
いくら神に近い熾天使だといっても、神と天使には絶対的な壁がある。
前例として、天使が神に至ったケースはない。
ゆえに、神からすればリーナは完全なイレギュラーなのである。
まあ、本人からすればそんなことはどうでもいいのだが。
ヒカルのために強くなるつもりだったが、力の差が歴然だ。
これでは強くなるどころか、ヒカルの足を引っ張るだけになってしまう。
それではだめなのだ。
ヒカルは確かに私のことを好きだと言ってくれたし、プロポーズもしてくれた。
私が彼に甘えれば、おそらくいつまででも甘えさせてくれるだろう。
だがそれではだめだ。
そんなことでは、ヒカルを支えるなど、夢のまた夢だ。
だから強くならなければならない。
「……………もう一度………おねがい」
私がそう申告すると、アルフィリーナは呆れたようにため息をついて、私を見つめた。
「これ以上無理をすれば、本当に壊れるわよ?」
「そのときは、その時……私が諦めるわけにはいかない」
私の決意を読み取ったのか、再度溜息をつくと、アルフィリーナは指を鳴らす。
その瞬間、私は後ろに飛ぶ。
直後、私がついさっきまでたっていた場所に巨大な槍が天に聳え立つように突き出していた。
アルフィリーナの修業。
それは、アルフィリーナの出す攻撃に対して、一切のダメージを追わず、一時間逃げ切ること。
これは、私の敏捷性を極限にまで引き上げる修行らしく、防御力を捨てる代わりに、相手からの攻撃を全て躱すこと目的としている。
もちろん五年間これだけをやっていたわけではなく、魔力や神力の使い方。攻撃手段の増加などと言った訓練をこなしてきた。
だが、数ある修行の中でも、これだけがどうしても成功しない。
アルフィリーナ曰く、私は攻撃を避けるということよりも、攻撃を受けてカウンターを狙うという動作が定着していて、躱す動作にワンテンポのずれがあるらしい。
それを徹底的に矯正し、攻撃をかわしてカウンターを狙うことを覚えさせると言っていた。
だが、一度染み付いた動作を直すというのがこれまた難しく、なかなか成功しないのだ。
もうすぐ約束の時間だ。
それまでに、戦闘スタイルを変えなければならない。
「私は……諦めるわけにはいかない…………ッ!」
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場所は変わってバルティス帝国。貴族街のある一角。
その屋敷では、二人の男が話し合っていた。
一人はきらびやかな服装に身を包んだ、有体に言えば貴族のイメージをそのまま体現したような男。
もう一人は、商業人と言われればすぐにイメージできそうな人物である。
「首尾はどうだ」
「ええ、すべて整っております」
片方の男がそう答えた。
「ふふふ、ようやくだ。ようやく奴らを滅ぼすことができるのだ」
「ですが皇帝に感ずかれればすべて水の泡ですよ」
「そんなことはわかっておるわ」
暗い一室で、男二人の笑い声が響いた。
私が手掛けている作品の主人公たち茶番やってみました(こういうのやってみたかった)
恐らく次で主人公たちが街に移動します。




