52話 帰り道①
さすがに100体討伐するまで帰れまてんは、身体に来るものがある。朝食は珍しく食べてきてエネルギー満タンできてはいたのに、今はバッテリーが切れそうだ。にしてもだ。リストの尋常ではない狩りスピードには驚かされた。
目の前にいるモンスターがバッサバッサなぎ倒されていく。ここまでくるとモンスターにも情が移っちまうくらいだ。
「やっと帰れるな。リスト、セリナ二人とも今日はありがとう。無理に付き合わせてしまって悪かったな」
元はと言えば俺のクエストを手伝ってもらっている身なのに大した活躍ができていないことに俺は気後れしている。
「何言ってるのよ。こうして3人で和気あいあいと楽しく過ごせたじゃない。それだけで私は嬉しいのよ」
セリナはクスッと小さく微笑んでみせる。俺はその表情の可愛さにそっぽを向くしか手段をえなかった。
「二斗やんは変に被害妄想が強いからこっちとしても疲れる。普段からそんな感じなの」
両手を頭の後ろで交差させ聞いいてくるリスト。彼女の言い方は少し語気が強いので、虚弱メンタルの俺には響くものがあるが、ありのままの自分をさらけ出してくれることに俺は心底喜んでいた。
「わりぃ。ポジティブに生きなきゃ人間損だよな。今度から気をつけるよ」
俺は二人の方を見て、そう呟き草原の道を一歩一歩踏みしていく。
◆
「そういえば.......」
俺はさっきから気になっていた事を質問してみる。
「石巨人はセリナの事を知っていたみたいだったな」
彼女は長い銀髪を揺らすと、
「実は私の守護兵の一人だったの」
言葉を紡ぐようにして、言い切る。
「じゃあ、俺達は守護兵に襲われたってことか」
「悪かったと思っているわ。でも......二斗が先走って山の方に行こうとしたのも事実じゃないかしら」
彼女は自分の非を認めると同時に相手の非を認めさせることによるお互いノーカンという結論に至らさせる魂胆が見え隠れしているように感じた。
「止めてくれればよかったじゃないか」
それでも俺はまだ食いさがる。この場合俺には落ち度がないように思えるから。
「言い争いをしているところ悪いんだけど」
リストが割り込むようにして、指を指した。
ーーー彼女の指差した方向には、面識がある人物が我が物顔で立っている。
「これはこれは、三人はとても仲がよろしいのですね。いやはや私の存在に気付いいただけないとは痛恨の極みですな」
章の入り部分になっていきます。




