50話 久しぶりの共同クエスト④
半分討伐完了して残り半分まで差し掛かった。先程までは草しか生えていない草原で狩っていたんだが、今は山の近くまで移動している。
「どうだ私が一番貢献している」
そう言いながら鼻をフンと鳴らすリスト。そうだな実際俺10体くらいしか倒せていないからな。
「この調子で頑張ってくれよリスト」
頼りになあるのはお前だけだぞ。そんな意味を込めて俺は言う。リストもまんざらではなさそうに軽く微笑んでみせる。
「セリナも頑張れよ!」
浮かない顔を受けべているセリナにも鼓舞をする。
「わかってるわよ!」
頬を膨らませ、地団駄を踏んでいる。歩くペースが早くなっているのが端から見て分かる。
「二斗やんあれ」
リストの指差す方を見ると、いしの巨人が行く手を阻んでいる。
「なんだこいつでけぇ」
俺は思わず開いた口が塞がらない。おれの身長の3倍近くはあるだろうか。黒い瞳はこちたをジッと見つめている。
「オマエラココヲトオルツモリカ」
右手を振り上げると、機械的な声が聞こえてくる。これはまずいですよ。いかにもやる気が溢れていると言うか.......
「おそってきたあああ!」
考え事をしているほんの数秒の出来事だった。間一髪で頭の上を豪腕がかすって行く。
「あ、あぶねえ」
セリナとリストは近くにいなかったため、被害を受けずに済んだ。よかった。食らっていたら今頃俺は生きていなかったのかもしれない。ゾクッと身振るいをさせて心を落ち着かせる。
「二斗ー大丈夫?」
駆け足で寄ってくるセリナの姿が徐々にこちらへと近づいている。
「ああ。なんとか危機一髪って所だ」
俺は変に格好をつけることもなく焦った様子で心境を伝える。
「あのね。二斗非常にいいづらいのだけれど」
彼女は頭の上のほうをみながら話を進める。これはなにか嫌な予感がするぞ。おそるおそる質問の問いを正す。
「なんだ」
「頭の髪の毛1/3持ってかれたみたいなの」
「え......嘘だろ」
俺は手を上へと持っていき確認をする。あれこのてざわりざらつくこともなくもはや水切りの石の様につるってやがる。
「はああああああ」
思わずせざるに終えなかった。セリナはその様子を見るとどこか哀れみを含んだような表情を見せる。いままでだったら笑われていたのに今回は違った表情を見せる。
「二斗やんどうしたん」
そこへ駆けつけるリスト。リストには黙っていよう。俺はそう誓った。
「いやぁなんでもないさ。それよりこの厄介ないし巨人をなんとかしないと」
巨人は俺たちが前に進んでいないためか先ほどの一撃をしてから攻撃には転じてこない。だがその鋭い目線の矛先には俺たちが映っている様に見えた。




