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交響楽(シンフォニー)-遠い旋律2-  作者: 神山 備
ボクのプレシャスブルー
23/36

加筆改稿あとがき

交響楽シンフォニー-遠い旋律2-いかがだったでしょうか。


今回「ドリーム大賞」に合わせて3部作を一つにまとめさせていただきました。


まず、第一部の「再び桜花笑う季」は某所での自主イベントのために書いたものです。


「世界のはじまり」

と言うテーマに沿って100ページ以内でというゆるいしばりの中で、最初は全然違う話を書こうと思っていたんですが、

「始まるためには一旦リセットしなければいけない」

と考えたとき、もうコレしかないと思ってしまっていました。


そして、そのイベントで大切な書き友がいっぱいできました。


実は、「遠い旋律」を書いている時、私は高広に取り憑かれていると言ってもいい状態で、執筆(憑きもののが落ちた)後は、辛くて到底続編は書けない状態でした。


おそらくずっと書けないだろうと判断し、その後の設定を脇役に託して別の作品を書いたのですが、よもやたった一年で続編を書けるとは自分が一番思っていなかったです。


「交響楽」をお読みいただいて、「あれ? この設定見たことある」と思われた方もおいでだと思いますが、そういう事情ですので、プロットとしてはこちらが先、使い回し設定ですがお許しください。


そして、第三部の「ボクのプレシャスブルー」


私の両親は障害級をもっています。父(2010年9月に亡くなりましたが)は足の軟骨が全てなくなり、チタンを入れてありました。私の結婚式の際、私がその父に布引のバージンロードを歩かせることを不安がっていると、甥(当時4歳)がそれを聞いていて、

「おじいちゃんって超合金なんだ、〇〇レッドみたい」

と言った言葉を思い出したのが、この作品を書く動機の一つです。障害も自分の個性として生き生きと生きる。私の拙い文章でそれが上手く伝わったでしょうか。


そして、母はある日突然、大掃除の翌日に急に立てなくなりました。


検査をしてみると脆くなって歪んだ骨が首の神経を圧迫し、切りかかっていました。即座に緊急手術して寝たきりだけは回避できましたが、15年経った今でも、車椅子から数歩しか歩けない状態です。


母は最初事態が受け入れられず、周囲に気を遣ってばかりいましたが、徐々に障害を受け入れて「これが自分だ」と言えるようになっていきました。


できないことはできないと受け止め、できることを全力でやる。私がこの15年に母に教えて貰ったことです。


と言うわけで、これは私にとって本当に思い入れの深い作品。一人でも多くの方に読んでいただきたくて、今回一作にまとめて加筆改稿させていただきました。


お読みいただいた方の心に、何か温かいものが残りましたら、本当に幸いです。





一つだけ番外編を書こうと思うので、もう少し完結マークは付けないでおきます。

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