第七話【化物の人々】
「須田くぅーん」
逝見は彼を呼んだ。だが返事は返ってこない
「須田博士~須田 成太くぅ~ん」
「え?あっはっ居たんですか心負さん」
「うん5分ぐらい前からいたよ~」
「あ、そうだったんですか…お茶かコーヒーでも出しましょうか?」
「それじゃあコーヒーをもらおうかな」
逝見はそこにあったソファに座りこみ須田がコーヒーを入れているのをまっていた
「はい、どうぞ」
「ありがとさん。ところでさぁよくここまで綺麗にできたよねここ」
「はぁ…最初は大変でしたよ…なんせ瓦礫がそこらへんにあるんですもんそれに何で自分が鈴岡って人が使ってた研究所使わなきゃいけないのとか思っちゃって…」
そうここは今は亡き人物鈴岡 猛の研究所だった場所だ
「それで彼女はできたのかい?」
「え?あぁ狐火…だとかっていう娘ですか?」
「うん、彼女を蘇らせてみようと思っていたからさ」
「まぁ…あとは記憶のチップを埋め込んでやればいいだけですかね…」
「そう。それじゃあ今すぐできるのかい?」
「はい。できますよ」
「それじゃあやっちゃって頂戴」
須田は何かの装置にメモリーチップを差し込みレバーを上に上げた
そしてカプセルの中が動き始めた
「できたのかい?」
「はい…おそらく」
「それじゃあカプセルを開けてもいいんじゃないかな」
「え?今引き取るんですか?」
「うん。なるべく早くに欲しかったんだ彼女を」
「それじゃあ…」
須田はカプセルを開けるボタンを押してカプセルを開いた
「…どこ、ここ」
「あれ?言語機能はちゃんとしてるのかな?」
「まゆんくしみ!?」
「あ、ちゃんとしてないのね…それじゃあ」
「ちゃんと喋れないのって幸せだね」
「え?あ…喋れてる」
「久しぶり!狐火ちゃん!」
「逝見 心負…何で貴方がここに…」
「そんなのは簡単な理由さ、君を引き取りにきた」
「引き取り?」
「うん。尾上君もいるダークサイドに引き込むためにね」
「健ちゃんが!?」
「そうだよ。君の大好きな尾上君だ。まぁ今はもう…主人公の見る影もないけどね」
「………」
「それで来るのかい?来ないのかい?」
「…行く」
狐火は決断した
「健ちゃんが主人公の見る影もないなら主人公にさせる!」
その発言を聞いた瞬間逝見はニヤリと笑ったそれは誰よりも気持ち悪いであろう笑み、見たものを一瞬で恐怖に陥れるような笑みだった
だけれども狐火は運よくそのときに目を瞑っていた
「それじゃあ来るんだね♪」
「うん」
「じゃあ行こうか」
そこに一人言葉を挟んだ
「あの心負さん!」
「うん?なんだい須田君」
「俺は何をやれば…」
「あぁ…そうだなぁ…じゃあさぁ死んでて♪」
「h」
須田はへ?という間に体が飛び散って死んだ
「ご愁傷さま~須田くぅ~ん」
狐火はその光景を逝見に目を隠されて見ていなかった
「じゃあ第二の主人公を作りにいこうか…」