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序章;nontitle

初投稿になります。

なにかと拙い文でしかあらわせないのですがどうぞうよろしく御願いします。

まだ序章の為これからの展開等は少しずつ上げていきます。

どうか長い目で見てやってください。

序章:旅の始まり


荒野とは文字通り荒れてしまった野の事を言う。

荒れてしまったのにはいくつか理由があるだろう。

全く人が手を入れなかった地、大地に水分が足りず手をつけることさえできなかった地。

だが、この大陸のほとんどの荒地は戦争によって生まれたものだろう。

樹は枯れ、土は割れ、河は干上がり、生物は滅びの一途を辿った。

それでも繰り返される争いは止まず、荒地が増える一方なのだ。

だがそんな荒地にだって便利なところはある。

「ルシー重いよー」

砂漠とも呼べそうな広大な荒地を大きな荷物を背負って歩く三人組。

「若様それくらい担げなくてどうするのですか」

場に似つかわしくないメイド服の格好で綺麗な長い黒髪を揺らすのはルシと呼ばれた女だ。

はちきれんばかりに自己主張をやめない乳が揺れ、いまにも「ぽよん」と音がしそうになる。

「そうっすよー。若様しょぼんなんっすからもっと鍛えたほうがいいっすよ」

同じくメイド服を着た少女なのだが、こちらは金髪でツインテールというある意味王道の少女だ。

勿論姉のルシとは違いラミはぺったんこでまな板であるのは言うまでもない。

「っていうかね。ぼく一応君らの主だよね? おかしいよね?」

体の三倍はあるであろう荷物を汗だくで運ぶ少年。

どうみても担げるわけも無いのだが、少年はやっとこさ一歩一歩を踏みしめて歩いている。

「そっすよー。主っすから運んでください」

「だからー・・・・・・意味が分からないんだってば」

「若様は女性にそんな重たいものを持てというのですか? 少々教育が足りなかったみたいですね」

「そんなぁ・・・・・・大体これ8割以上ラミ達の荷物だよ? ぼくの荷物なんて少ししかないんだからね?」

「あ、あれなんすか? 町じゃねーですか?」

ジルはうらみったらしい目で睨むが、ラミの痛快なスルーによって無視された。

しょうがないのでラミが示した方を見ると確かに街が見える。

それも村とか集落とかではなく大きめの町だ。

「ほらほらー若様。ラミも手伝ってやるっすから急ぐっす」

ラミが後ろから荷物を持ち上げると一気に体が楽になった。

「しょうがないですね。若様を甘やかせるのは不本意ですけど」

ルシも一緒にジルの抱えていた荷物を持ち上げる。

二人は軽々とした表情で持ち上げたが、実際これは大のおとなでも堪える重さのはずである。

(だから最初から二人が持てばよかったんだ)

ジルは心のなかで呟いた。今は軽くなった体が大切なので表には出さなかった。

こうして三人がかりで荷物を持ち、荒都サンゼルへと足を急いだ。

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