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ファンタジー短編集

神の業務ログ(未確認)

作者: 月見酒
掲載日:2026/01/27

本作は、

勇者指名の“裏側”を記録したとされる映像ログです。


異常は確認されていません。

そのため、誰も確認していません。


【映像記録:管理室A】

【日時:不明】

【音声:なし】


固定カメラの映像。

部屋の中央に操作卓。

複数の数値スライダーとモニターが並んでいる。


画面右上に

《勇者指名:完了》

の表示。


神が椅子から立ち上がる。

伸びをし、満足そうに頷く。


マントの裾が操作卓に引っかかる。

一瞬、画面が揺れる。


スライダーが、少しだけ動く。


神、動きを止める。

画面を覗き込む。


(口の動きのみ確認可能)


「……どこまでが元の数値だったか、覚えてないから……」


数秒、考える素振り。


神、肩をすくめる。


(口の動き)


「……いっか!!」


神、操作卓から離れる。

机の端に置かれた菓子袋を掴む。


(口の動き)


「お菓子、お菓子〜」


小さく跳ねるような足取りで、画面外へ。


管理室には誰もいなくなる。


モニターには

《世界安定度:良好》

《異常検知:該当なし》

の文字。


映像はそのまま、しばらく動かない。



※本映像は、

異常判定に該当しなかったため、

確認されていない。


世界が平和である理由は、

必ずしも立派なものとは限りません。


確認されなかっただけ、

ということもあります。


特に問題はありませんでした。


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