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梨奈の目的

梨奈との逢瀬も8回目になる。2週間ぶりの梨奈は僕を見るなり満面の笑顔で微笑んでくれた。


「梨奈さん、僕は、梨奈さんとのせっかくの機会だから、会う時はお互いSEXを楽しめたら良いな、と思ってるんだ。」今の梨奈は僕と会い続けるしかないだろうが、流石にいつまでも梨奈を縛り続ける事は出来ないだろう。そもそも僕はあと少しでこの街から確実に転勤させられてしまうのだから……。


「はい、そうですね!うん、せっかくの機会ですからSEXを楽しみましょう!」梨奈も賛同はしてくれた。


実際問題、結婚相手や恋人同士だと意外にSEXで『ここが気持ち良い』とか『こうして欲しい』とは言いにくく、お互いホントの意味ではSEXを楽しみにくい。梨奈にはデリヘル時代からどこが気持ち良いかを教えてもらいながら前戯の腕を磨かせて貰った経緯もある、SEXでも同じように気持ち良い事を教えてもらう事でお互いに高め合い、深め合う楽しいSEXを実現したいと思った。


今日は立ち技に挑戦した。立ちバックはあまり経験もなく、足の短い僕は梨奈に挿入れた途端に動けなくなってしまった。梨奈と僕は足の長さが同じ位なので、この状態では僕は背伸びをしないと上に性器を押せないのだ、梨奈からは、


「ヒロキさん、こんな時は、そっと女の子の足を手で広げたら良いんですよ!そうしたら、ほら、……動けるでしょ!……はぁっ……。」不安定さも感じ、僕は梨奈の右肩を右手を前から回して抑えてベクトルを固定してゆっくりと上に押し込んだ。


「そう、それイイですっ、あっ……、イクっ……、」梨奈の手ほどきで一つ一つの体位について、彼女の好きな箇所や適切な強さを学び、探求していった……。


梨奈の実家の事を知ってから、彼女とは良く彼女の家族のことも話した。彼女の母は彼女が中学生の頃、脳卒中を患い、一命は取り留めたが、車椅子で施設での生活を10年以上しているらしい。会話も出来る状態ではなく、それ以来、梨奈は妹の面倒も見ていたそうだ。梨奈がお嬢様にもかかわらず、若くして自立しているのはそういう事情なのだろう……。


事後に梨奈から一つ告白を受けた……。


「実はホントに自己満なんだけど、……来週、東京に行って胸の手術するんです。私、ずっと胸が小さい事にコンプレックスがあって……。」梨奈は恥ずかしそうに告げた。


「豊胸手術ってこと?別にそのままでもキレイな胸してるのに……。」ここまで話して、彼女の行動原理に気がついた……。梨奈はそもそも歯科矯正の為にデリヘル勤めをしていた。そして今回は僕とSEXして得たお金で豊胸手術をするのだ……。彼女は自分のコンプレックス克服の為であれば、倫理的には問題があったとしても自分の力で目的を成し遂げるのだ。そして「微乳好きである僕が払ったお金が豊胸に使われて、どこかの男性がその大きくなった胸を揉んで喜ぶ」という悲しい図式にも気がついた。


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