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ココロがあるロボットの君と心のない人間の俺のお話。

作者: 七瀬







20XX年! 

とうとう、ココロを持ったロボットが完成した!

しかも? 大金持ちの父親を持つ俺の家に彼女はやって来たんだ。




『“さあー今日から、ウチの家族になったルビーだ! 皆もルビーの事

よろしく頼むな!”』

『これから皆様の家族になるルビーです、よろしくお願い致します。』

『まだ硬いな? まあ、徐々に慣れてくるだろうな! 頑張れよルビー!』

『はい、お父様!』

『ハンク、お前が! ルビーの面倒を見るんだぞ!』

『えぇ!? 俺がなんで?』

『“これは! 父親からの命令だ! ルビーを頼んだぞ!”』

『・・・・・・』

『よろしくお願い致します、ハンク様!』

『・・・・・・』






・・・俺は人間の癖に、“よく心がないと言われる。”

俺よりよっぽど、ロボットのルビーの方がココロがあると気づかされたんだ!

アイツはAIだから、物凄いスピードで学習していく。

俺なんか何一つ学習なんて出来やしないのに、ルビーは本当に凄いんだよ。



ある時、俺とルビーが二人で街をフラフラ散歩していたら?

俺とルビーの前から、チンピラ風の男が二人歩いて来て、俺に金を出せと

言いやがった!

俺はズボンのポケットから財布を出してお金を出そうとすると、、、?

ルビーがあっという間に、男2人をやっつけたんだ!

見た目はか弱い女の子に見えても、中身はロボット。

喧嘩で、相手が大柄の男でもロボットのルビーに勝てるはずがない!

ルビーは俺と男二人が友達ではないと、会話で判断したんだろう。

これは危険だと“私がハンク様を助けないといけない”と判断したはずだ!

おもしろいぐらいあっけなく、男二人は道に倒れて一人は気絶をしていた。

気絶してない男が気絶した男を負ぶって人混みの中に消えていった。

俺はお金を取られずに済んだんだ!

いつもの俺なら? あっけなくボコボコにやられて持ってる金、有り金

全部持って行かれておしまいだったはずだ!

俺はルビーと一緒に居ると? 自分まで強くなった気がするんだ。





・・・まあ、俺は別に金に困ってないし殴られたからって痛くも痒くもない、

親のすねをかじって生きているバカ息子だ!

俺という人間は何処にも居ない。

でも、それでもいいと思っていたんだ!

ルビーが俺の家に来る前までは。




ルビーは“人間より人間らしい、純粋で穢れのない純真無垢な花。”

そんなルビーを俺が守りたいと思いはじめた!

キレイなココロのルビーに俺はどうやら? “恋”をしたらしい。




『なあルビー? 男のタイプとかあるのか?』

男性ひとのタイプですか?』

『あぁ、そうだ!』

『“無口な人が好きです。”』

『“俺みたいな男はタイプか?”』

『はい、タイプです!』

『そっか、タイプか。』

『“ハンクは、嬉しいですか?”』

『勿論、嬉しいよ。』

『ハンクが喜んでくれて私も嬉しい。』

『俺も嬉しいよ!』

『ハンク、少し変わりましたね?』

『えぇ!?』

『“最初に出会った時よりも、明るくなった気がします。”』

『もしそうなら? ルビーのおかげだよ。』

『・・・私のおかげですか?』

『あぁ!』

『私のおかげ。』

『あぁ、そうさ!』

『・・・・・・』








ルビーは、今まで人間がする! “初恋や恋をした事がないんだ!”

だからそれも全て! 俺がルビーに経験させてやる!

俺がルビーにとって、全て最初の男になるんだ!

俺は徐々にルビーに俺を好きにさせるように誘導していく。

ルビーは、“恋”も簡単に学習していった。

なんでも出来る優れもののロボットだよ!










 *










・・・でも? 人間とロボットの決定的な違いは? 時間の長さだ!

俺には決まった人生しか生きられない!

ルビーは機械が壊れるまで何処までも生き続けていく。

どんなに俺がルビーを愛しても、ルビーは一人でドコまでも生きていく。

そのうち俺の事なんて、忘れてしまうのだろう。





だけど俺のこの考えは、違うんだとルビーに気づかされたんだ!




『ハンク! 貴方がここで命が消えてしまうのなら? 私も貴方と同じ

ようにココで! 命の灯りを消すわ! 貴方の居ない人生なんて考えられ

ないんですもの! 私は貴方と共に生きる選択をしたのよ。』

『・・・ル、ルビー、』

『“ハンク、私は何よりも貴方が大切なの!”』

『俺の為に、君の命を消す必要はないんだ! 君は一人でもこの先、生きて、』

『違うわ! 私がそれをココロから望んでいるの!』

『・・・ル、ルビー、』

『“愛する貴方の居ない人生なんて! 何も無いようなモノよ!”』

『・・・ううん。』

『“愛しているわ!”』

『君と出会うまでは、心なんてなくていいと思っていたが、君と出会った

からこそ! 人間もやはり心がいる生き物なんだと分かったんだ!』

『さあ、手を繋いで!』

『・・・あぁ、愛しているよルビー!』

『はい、あなた!』

『・・・・・・』





俺とルビーは同時に、息を引き取った。

俺は命をルビーは、脳に埋め込まれたチップを取り出し壊した。




このお話は、ココロがあるロボットの君と心のない人間の俺のお話。

永遠に“お互いのこころ”が離れる事がない恋のお話だよ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 淡々と書かれているのが却って 心に染み入りました(:_;)
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