幕間2♡ 愚者の夢
誤差はあるが、ほぼほぼ計画通りだ。
私のやっていることは決して許されることではない。
それでも続けるしかない。
それがどんなに身勝手で残酷な願いであろうと……。
彼らの介入は想定外だった。
異常発生時の安全装置と考えるのが妥当か?
だが、こちらの動きを完全に把握しているわけでもなさそうだ。
あのやり様はあまりにも効率が悪い。
では彼らの狙いはどこにある?
わからないし、理解できるはずもない。
日常とは喜劇でなければならない。
また誰もが涙する幕引きを迎える必要がある。
そんなものはばかげているし、くだらない。
だから私は観衆が嫌うご都合主義で最低な幕引きを用意することにした。
観衆の怒号が飛び交う中、来たる7月31日に私達は失笑しながら舞台を飛び越えていくことだろう。
あともう少しだ……。
もう少しで君と高校一年の8月を迎える。
誰一人欠けることなく。
二度と君の消える夢を見ることもなく。
それまでは手段を選べないし選ばない。
君が残り私が消えるその瞬間まで……。
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