表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いつかの日  作者: T2
7/22

驚き

 明子から、メールがきた。

 『うまく出来たよ、期待値のハードル上げてね』

 娘からのメールに思わずにやけてしまう。素直に嬉しい。

 これは世の中の娘を持つ父の共通する感情だろう。


 家の玄関を開けると、麻美と明子が二人並んでいた。

 「誕生日、おめでとう!」

 麻美と明子が楽しそうに声を揃えた。


 作ってくれたクッキーとコーヒーを妻と娘と三人で一緒に食べた。

 コーヒーは達也がいれた。


「うん、クッキーもコーヒーもビューティフル」

 麻美は満足した様子だった。

「うん、クッキーもコーヒーもビューティフル」

 明子も続けて言った。

「あ、それ、私が先に言ったよ」

 麻美が笑い声を立て、つられて三人で大笑いした。


 達也は、この家族で穏やかに過ごせていることに、心が温まった。


 その後、麻美と明子と二人で買い物に出かけた。


 達也はひとりになり、テレビをつけた。

 特に見たいものがないが、何気なくつけた。


 テレビでは、情報番組をやっていた。

 グルメレポーターが、いろいろな街に行き、食レポをしていた。

 よくある情報番組のグルメコーナーだ。


 達也は以前、情報番組が放送したレストランに次の日に行ったら、長蛇の列であったことを思い出した。


 『次は、こちらの街のこちらのお店です!』

 レポーターが意気揚々に言っている。


 あれ、この街見たことがある。

 あ、ここは、単身赴任先の街だ。


 達也はテレビに近づいた。


 『おかみさんが手作りで毎日提供しているのが、売りのお店です』


 レポーターは続けた。

『美人おかみがやっている評判のお店です。最近オープンしたそうです!』


 達也は、もしかしてと、心臓がドキドキした。


 そして、テレビは店の外観を映した。


 百合の店だ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ