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佐々木健太、転生します!

俺の名前は佐々木健太24歳フリーター。夢は特になし。彼女もなし。お金もなし。だから死なない程度に働きはするけど、そんなにやる気も無し。こんな俺ですが先日交差点を普通に歩いてたところ、左折してきたトラックの見落としで運悪く死んでしまいました。さすがにまだ早すぎるだろって思いながら意識を失って次起きたら、なんと目の前には女神さまが。そして僕にこう話しかけてきました。

 「はじめまして、私は女神です。よろしくね佐々木健太さん。それじゃあ始めましょうか、ええと死因は事故死ね。でポイントは、うわ君ギリギリだねえ。」

女神さまがにやにやしながらこっちを見てきますが私には何がギリギリなのかわからないのでつい聞いてしまいます。

 「女神さま、失礼かもしれませんが教えてもらえないでしょうか。私は何がギリギリなのでしょうか。」

女神さまは私の質問に間髪入れずに答えてくれました。

 「あ、ごめんごめん。いつも忘れちゃうんだよね。じゃあ初めからちゃんと説明するね。佐々木健太さん、あなたは不運ながらも死んでしまいました。24歳と若くまだまだ未来があった身でしたが。私たち女神たちはそういった人たちに救いの手を差し伸べています。そしてその基準となるのがポイントです。死んだ年齢、死因、これまでしてきた善行などが加算されています。そしてあなたのポイントですがギリギリ異世界に転生ができます。」

え、マジで?おれ転生できんの!やったそれってあれじゃん俺Tueeeってやつじゃん。キタなこれは。時代が。

 「女神さま、ぜひお願いします私を異世界に転生させてください。それで何か転生ボーナスはありますか。」

女神さまはまたにやにやしながらも答えてくれました。

 「そうだねえ、転生する際に17歳ぐらいで転生するなら何もつけられないわ。その代り赤ちゃんで転生するなら何個かスキルをつけられるわね。どうする?」

んー、スキル持ちで赤ちゃんからやるか、ノースキルで17くらいからやるかですか、多分ノースキルといってもある程度能力が高いはずですのでそれはそれで楽しそうですが、せっかくですから赤ちゃんから神童として異世界ライフを楽しみますか。

 「女神さま、赤ちゃんからでお願いします。それでスキルはどういったものになるのでしょうか。」

 「それは転生してからのお楽しみよ。それじゃあ行ってらっしゃい。次の人生は幸福に全うすることをいのってるわ。」

その言葉を聞くと同時に意識がなくなりました。

意識を失ってから気がつくと、周りは汚い、なんていうでしょうか東南アジアのスラムにありそうな家の中に僕はいました。

「??????」

「??????」

お母さんとお父さんと思われる人がぼくをちらちらみながら何か話しをしていましたが、日本語ではないみたいなので何を言っているかはわかりませんでした。

わからない言葉を聞き続けながらも、僕は異世界転生の王道ともいえるステータスを確認しようと考え、頭の中でステータスと念じてみました。



名前

年齢 0才

力 G

体力 G

魔力 G

速さ G

賢さ E

幸運 D


スキル 拳の友情 拳の忍耐

称号 異世界人 拳伝道師


どうやら赤ちゃんからステータス無双ということはなさそうです。でも強すぎても面白くないので逆に良かったのかもしれません。

ちなみに名前のとこが空欄なのはまだ名付けられてないということなのでしょうか?

そんなことも気にしながらつぎはスキルについて確認をしてみようと頭の中で鑑定と唱えました。


拳の友情 拳を重ねれば重ねるほど重ねた相手との友情が深まる←あなた友達少なそうだしつけてあげたわ♡by女神


拳の忍耐 どんな攻撃でも一撃は耐えられる←またすぐ死んじゃったら面白くないでしょ笑by女神


転生してまでも女神様に煽られてる自分ですが、煽り耐性はSSランクと自覚している僕は華麗にこれをスルーした上でこれからのことを考えていました。

このステータスとスキルを見る限り自分は対して強くないことがわかりました。もちろんこれからの努力次第でしょうが。つまり異世界転生を果たした僕ですが、前世の知識というアドバンテージ以外は他のその他大勢と同じスタート地点ということです。なら出来るだけ効率よく、それでいて楽しく生きていこう。

そのためにはここはどうやら見るに貧困街みたいですし、幼い頃からなるべくステータスを上げ可愛い幼馴染と冒険者として仕事をしていくのが一番ハラハラドキドキ波乱万丈な人生を送れそうですね。冒険者というものがあるかは知りませんが、そこは異世界ですし魔法もあるみたいですので多分あるでしょう。

そう言ったことを考えているうちにやっぱり赤ちゃんですね。眠たくなってきたので僕は本能のままに眠ることにしました。



それから特に何事もなく一年が経ちました。相変わらず僕は赤ちゃんのままですが、お父さんとお母さんの会話を注意深く聞き続けたおかげて言葉がわかるようになりました。お父さんの名前はマサラ、お母さんの名前はリーフと言う見たいです。マサラは日雇い労働者をしていて、リーフは織物の工場で働いてるみたいです。僕は7人兄弟の末っ子みたいなのですがお兄ちゃん、お姉ちゃんはみんな住み込みで働きにでてるみたいです。日本に住んでた時は自分は貧乏で最底辺だと思っていましたが、彼らに比べれば幾分かはマシだったと言うことがわかりました。

リーフとマサラは普段から喧嘩ばかりで聞くに耐えませんが、僕に関して話す時はいつ僕を「オチビト」にするかを話してました。「オチビト」が何を意味するかを僕にはわかりませんが、十中八九いい意味ではないと言うことはわかります。


そしてちょうど一歳と一か月が立った時に、ちなみに一年は365日でそこは前の世界と変わりがありません、僕は「オチビト」とになりました。


その日いつものように起きるとそこには知らないおじさんが立っていて、お父さんと話していました。


「ターメさん今回は男だし、常連だろ金貨5枚で頼むよ」

「いや、鑑定スキルで見て見たけどステータスも大したことないし、スキルもまぁ珍しいっちゃ珍しいがゴミスキルだし色付けても金貨3枚が上限だ」

「そこを何とか頼むよ」

「こっちも商売なんでね、これで無理なら他あたりな」

「、、、わかったよ金貨三枚で頼む、くそこれまで育ててやったのに仇で返しやがって」

「ほらよ金貨三枚だ、じゃあこいつは連れていくぞ」

「そんなやつさっさと連れてってくれ」

こうして僕はターメという男に抱えられ始めて外の世界を見ることになりました。


外はやはり長屋みたいなボロ小屋がひしめいてるスラムのようなところでした。そこは飢餓で倒れてる人や薬でぶっ飛んでるひと、手のない人、足のない人とこの世界の闇の詰め合わせのような感じでした。僕は抱えられながらそのスラムを抜け馬車に乗せられました。やはりこの転生後の世界はいわゆる中世ファンタジーくらいの文明レベルなのだと感じました。スタート地点がだいぶ酷かったですが、そうして僕はスラムから馬車で1時間ほど離れた森の中にある刑務所みたいな塀の高い大きな建物に連れていかれました。

「よしっ、到着だ。おいっこいつを刻印室につれてけ」

「へいっ」

塀の前でまってた門番みたいな男がそう答えると僕はその建物の中に連れていかれ、薄暗くて蒸し暑い石壁の部屋に乱暴におかれました。

「おうっ、新入りがきたぞ刻印の方頼むぞ」

「あいよ、今月は少なかったからなぁ、ちゃちゃっとやりますか」

そういうと焼きごてを持った男が僕に近づいてきて服を脱がせ、僕の肩にその焼きごてを押し付けてきました。

「ぎょええええええええ」

スキル 拳の忍耐が発動されました。

スキルがなければ僕はここで死んでいたみたいです。

「お、なんとかショック死はしなかったみたいだなよし、お前の名前は136号だ」


僕はその日オチビトとなり名前は136号になりました。

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