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RPG  作者: やゆよ
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彼の日記4

9月14日

今日で目が覚めてから6ヶ月だ。

相変わらず僕の毎日は単調だけど、みるちゃんのお陰で嫌な毎日じゃない。このまま穏やかだといいのにな。


昨日の夜、ちょっとした事件が起こった。

この夜はなんだか寝つきが悪くて、目を瞑ってやり過ごしていたんだけど、女の人の悲鳴の予感がして、はっと目が覚めた。その時、病室の外で看護師さんがこそこそ話しているのが聞こえた。


「3-D、復元失敗だって。これは廃品確定かもね。」


「また廃品かぁ。あのナンバーは呪われてるのかねぇ。」


その直後、男の悲鳴が響き渡った。ものすごく野太い、頓狂な声。てっきり女性の悲鳴かと思っていた僕は寒いぼがぞわーっと上がっていくのがわかった。みるちゃんのベットもガタッと揺れて、驚いたみたい。

あまりの衝撃にこの夜は眠れなくなってしまって、今日の検査も一日中眠かった。あの言葉、なんだったのだろうか。


9月30日

今日、みるちゃんと記憶について話したよ。

みるちゃんに僕が来た時のことを聞いてみたんだ。その流れでみるちゃんが来た時のことも聞いてみたんだけど、僕よりかなり前からこの病院にいるみたい。


みるちゃんも僕みたいに記憶障害がある状態でこの病院にきたらしくて、自分のことも家族や友達のことも何にもわからなかったらしい。


でもみるちゃんの病気はちょっと変わってる。


みるちゃんは実は、記憶が何年か経つと消えてしまうらしい。


例えば今は過去5年間の記憶があるらしいんだけど、5年前の記憶は日に日に薄くなってしまうみたいだ。新しい1日を生きるたびに、5年前の記憶が消えていく。


毎年同じような1年だから、あまり気にはならないって言ってたけど、やっぱり辛いんじゃないかなと思う。せっかく生きた記憶が、昨日まで覚えていたことが無くなっていく毎日はやっぱり苦しいと思う。僕はその分、新しい今日を楽しく生きれるようにしてあげたいと思ったよ。

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