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エンドロール
去年と同じように、3-Bは意識不明の状態で屋上で発見された。
塀をよじ登って死のうとしたのだろう。しかしぎりぎりのところで意識が混濁し、奇跡的に助かったそうだ。もはや何年もこの状況を繰り返しているため奇跡でも何でもないが。また一年の始まりである。今年もデジャブの演技と、医師への報告と、同じような会話を続けなければならない。
しかしもし、もう少しだけ昨年の意識を取り戻したまま精神を保つことができれば、彼は本当に病院の外の世界で生きていけるかもしれない。いや、そんなことはきっと叶わない。でも、もし彼が今年こそ良い成果を出せれば…
私には夢がある。それはみけと一緒に病院の外の世界をみることだ。それが叶わなくとも、彼が記憶を保ったまま屋上から戻ってくる日がいつかくるならば、私は彼が病院の屋上から見たこの町の夜景を教えて欲しいと思っている。
きっと美しい国が、きらきらと輝く建物の光が、この病院を取り囲んでいることだろう。
このお話はこの部分で完結です。
読んで下さった皆様、ありがとうございました!
感想やお気付きの点がありましたら、気軽に教えていただけたらと思います。
こんなに長い文章を書くのは初めてだったので、これからの参考にしたいと思います!
改めて最後まで読んで下さった方々、本当にありがとうございました!




