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彼の日記7
11月10日
昨日ナースステーションに入った。もちろんこれはいけないことだ。でも次のステップを考えると、やっぱり強引にでも入らなきゃいけないんだよね。
僕はまず、夜中にナースステーションに行って看護師さんに、僕が何者なのか、調べてくれませんかと頼んだ。それはもちろん作戦。それくらいしか僕ら患者がナースステーションに入り込む方法は思いつかなかったからね。
もちろん看護師さんは部屋に戻りましょうと促してきた。僕は気が触れたふりをして、ナースステーションの前で泣き噦った。パニックを起こしているみたいに演技したんだ。で、看護師さんがそんな僕を見兼ねて、扉を開けてこちらにきた瞬間に中に入り込んで、真っ先にPCで何かを検索するふりをして、勤務時間表を見たんだ。一瞬の出来事だったから大変だったよ。
そしたら何人かの看護師さんが別の部屋からやってきて、鎮静剤を打たれた。そのあとは動けなくなって、強制的に部屋に戻されたけれど我ながらうまくできたと思う。
僕は絶対に昔この病室にいた人の資料を盗み見るんだ。もう心に決めたよ。もう少し時間を空けて、資料を取ってこようと思う。僕は一体誰なのか、必ず思い出してみせる。




