第7話 僕は真実を暴く
第7話 僕は真実を暴く
城門まで帰って来た。
ノービス時代にお世話になった馴染みの衛兵に挨拶すると、しばらく見ないから心配していた事と、ラファ(光の精霊スタイル)を見て驚いていた。
多分下位精霊の〈ウィスプ〉と勘違いしていたが、〈魔物使い〉になれたと思ったらしく、素直に喜んでくれた。
人の暖かさに触れた僕は、嬉しかった。
はい。来ました。
問題のギルド前です。
ラファと事前の打ち合わせで相談していた。
戻った際、反応に違和感を覚えた人が、僕を鉱山送りにした一連の関係者であると。
では、アレクっいっきまーす!
ギルドの扉を元気よく開けると…
ガバッと立ち上がった受付は2人、ノアさんと同僚のアクアさん。
更に運良く、僕をたこ殴りにした冒険者たちも発見。
見事に驚愕の表情をしている。
「御主人様のお考えの通りです」
ラファのお墨付きも貰った。
と、その前にノアさんがカウンターから出て抱きついてきた!?
「アレクさん!アレクさん!本物ですよね?!本当にご無事で良かったです。お身体は大丈夫ですか……?」
ノアさんは泣きじゃくってくれてます。
「ノアさん。心配させてごめんなさい。漸く戻って来れました。鉱山奴隷で懲役10年でしたからね…」
周囲に聞こえるように言った。
後でお話しますよと、ノアさんを落ち着かせ、仕事に戻って貰った。
その間も、ノアさんの同僚であるアクアさんは視線が定まらず、キョロキョロしているの為、犯人グループのひとりであることは、もはや明白だった。
僕は受付に進み、アクアさんの列に並ぶ。隣でノアさんがビックリしている。
用があるなら自分の元に来ると思っていたようだ。
ごめんね。用事が違うのよね~。
僕の順番が近づく度に、アクアさんの挙動はおかしくなる。
僕の順番の数人前に差し掛かった時、体調不良で帰りますと言い出した。
みんな残念~とか、言って諦めていたが、当然僕は諦めない。
「せっかくアクアさんとあそこにいる冒険者たちが結託して、僕を鉱山奴隷送りにしたことを報告しようと思ったのに~!」
僕の大きな声はギルドホールに響き渡った。
『そ、そんな…』
ノアさんとアクアさんが呟く。
2人の意味は違うけどね。
アクアさんを見据えながら、反応を待つ。
「そ、わ、し、証拠は?!わ、私がやったって証拠を見せなさいよ!!」
金切り声で絶叫した。
これでは自供と同じだなと思うと思わず、
「プッ…」
笑いが出てしまった。
アクアさんは怒りで赤くなった後、会場の空気で紫になっていった…
「こらテメー!なに言ってんだよ!」
僕はこの助け船を待ってました♪
アレク Lv13 鉱山奴隷Lv3
魔王使いLv7
HP18 MP14 力13 体力12 魔力14 運11
スキル 奇跡のダイスLv4
地中理解Lv1
臣下 大天使ラファエル