第6話 僕は帰還する
第6話 僕は帰還する
「えーっと、大天使様でいらっしゃいますか?」
「僕は大天使ですが、御主人様の臣下でもありますよ」
「神さま的には大丈夫なんでしょうか?」
「神は全てを許されますので」
この方が言うと深すぎて、何にも言えない…
「ではラファエル様よろしくお願いします」
「はい。御主人様、よろしくお願いします。僕は、誰かに仕えた事が無いので、ふつつか者ですが…」
そりゃそうだよね!!大天使さまだし!
「ちなみにラファエル様、その名前で呼びますと、目立って仕方がないので、〈ラファさん〉とお呼びしても良いですか?」
「御主人様の御随意にどうぞ」
寛大で偉大な臣下が出来ました。
地下水脈に乗って出口を目指していると、色々な宝物を見つけた。
〈精霊石:聖剣の作製に使う〉
〈エリクサー:完全治癒薬〉
〈イエローダイヤ:最も高価な宝石〉
〈オリハルコン:神の金属〉
〈一般的な宝石多数〉
……。間違い無く、鉱山奴隷から脱出出来ます。
地下水脈は海に繋がっており、そこから海底へと脱出し、海上に出た。
そのまま上空へと登り、空の旅を楽しみながら街を探す。
「ねぇ、ラファは見た目が光の精霊だけど、大天使さまの見た目にもなれるの?」
「もちろんなれますよ。はい。この通り」
「おぉ…!」
あまりに荘厳なお姿に涙が流れる。
人間が普通に目にして良いものでは無かった…。
「ありがとうラファ。やっぱり精霊の姿でお願いするよ。僕には偉大過ぎて見てられなかったよ」
ラファの微笑みは荘厳だった。
しばらくラファの指示通りに飛んでいた。
すると、ラッキー!ロンドの街を発見した。
さすがに飛んでいくと目立つので、近くからは歩いて行く事にする。
1年ぶりの我が故郷。
帰る前にラファにこれまでのことを話す。
僕が歴史上唯一の〈魔王使い〉三次職である事。
ギルドで襲われた事。悔しく恥ずかしい身の上話だった。
ラファは僕の心に光を当て、恨み辛みを癒してくれたのだった。
アレク Lv13 鉱山奴隷Lv3
魔王使いLv7
HP18 MP14 力13 体力12 魔力14 運11
スキル 奇跡のダイスLv4
地中理解Lv1
臣下 大天使ラファエル