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灰色の守護神~神は灰の中から蘇る~  作者: 八神 紫雲
第一章:敗北からの復活
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第一話:転生

「・・・・・ん・・・・」


 緩やかで優しい風が吹き、木々のが揺れ優しい音を出している。周りは一面木々に覆われ草花が生い茂っている。


「・・・・森・・・?」


 寝ぼけ眼をこすりながらゆっくり起き上がる。どうやら成功したようだとカイトデウスは周りを見回しホッと胸をおろす。


「ええっと・・・・体は・・・?」


 とりあえず体のあちこちを触り自分の状態を調べる。


「よし、男の・・・うん若い体だ。」


 神として世界に干渉できない。そう感じたカイトデウスがとった方法・・・・それは人族として転生しその世界の住人として世界に降りることだった。しかし何分残された力が少なかったため転生後自分の体がどうなるのか自分にも分らなかった。


「赤ん坊とか老人とかじゃなくてよかった。」


 赤ん坊ではその世界で生きていけないし老人では力不足。そう考えると若い青年の姿に転生できたのは幸運だった。今の彼は10代後半から20代前半ぐらいの青年の姿なっている。灰色の目に灰色の髪、髪は肩まで延び少しウェーブがかかっている。顔は非常に整っており、女性に間違われてもおかしくないぐらい中性的だ。


「2の世界の・・・・どこだここは?俺ちゃんとこれたんだよな?・・・・ん?」


 そこで気が付く。自然に出た言葉の口調が今まで使ってきた口調と違う。


「まさか主神の制約が外れた・・・・のか?」


 主神、それはカイトデウスや他の神を作った最高神であり、主神の制約とはその最高神が作ったルールみたいなものだ。例えば神は丁寧な口調で話すべしとか、神々は天界で他の神に会うことはならないなどかなりの制約が存在しているがその制約が人族になったことで外れてしまったようだ。


「まあ・・・仕方がないか・・・でもそれだと・・・・」


 カイトデウスは右目をつぶり右手の親指で右瞼を軽くこする。すると右の灰色の眼が金色に変化する。


「神の眼が使える・・・・制約が外れてるのに神の力が使えるのか?・・・・主様が知ったら怒る・・・かな?」


 カイトデウスの頭に最高神の顔が浮かび背中に冷たい汗が流れる。


「で、でもこうしないと世界がやばい。とにかく今はこの世界を守らないと!!うんそうだがんばろう!!」


 最高神のこと考えないようにし頭をぶんぶん降って頭を切り替える。


「神の眼が使えるなら今の状態が見れるな。」


 カイトデウスは金色の右目で自分の手を見る。すると何もない空間に光の文字が現れる。神の眼は神のみに与えられた力で、その人物、その国がなどの様々な状態が文章化されてそれを読むことができる力だ。つまり神様チートの1つだ。しかもその文字は自分しか読めないからまたたちが悪い。占い師になったら未来予知以外ならたいてい言い当てて大儲けできるはずだ。そのチートを使いとりあえず自分の状態を確認してみた。



名前:????(未設定)

種族:人族

職業:????(未設定)

ギフト:神の眼

    守りし者

    灰色の魔力

    守護者の心得


「人間としての名前や職業はまだないってことで・・・・ニートとかじゃないだけいいけど。でギフトは・・・・やっぱりかなり封印されてる。」


 ギフト、それは神が与えたその人の才能であり、それを育てることによって新たなギフトを獲得できる。

ギフトが生まれながらにして多く持つ者もいればギフトが1つしかないものもいる。まあ努力次第でギフトは増えるので一概に落胆することはないだろうと考えるカイトデウスだが普通はそのギフトで優劣が決まり格差が生まれる。人は努力する人とあきらめる人がいる。そこら辺をまだ彼は知らない。


「神の眼以外は通常の人のギフト・・・・ん?灰色の・・・・魔力?」


この第2の世界は【剣と魔法の世界】と呼ばれる世界で普通に魔法は存在する。しかし存在するのは炎、水、大地、風、氷、雷、光、闇の八属性だ。しかし彼の持つギフトは灰色の魔力。灰色など存在しない。だいたい属性でもないし色だしなんじゃそら?っとハテナマークが頭に浮かぶがすぐに何かに気が付く。


「1の世界で・・・・あの世界で燃え尽きせいなのか?」


 灰色・・・・思い浮かぶのはあの破壊され燃え尽きた世界。その世界で唯一生きていた自分にこのギフトが付いたのは何かの縁なのか?などと考えながらカイトデウスは空を眺め見えない第1の世界を思い浮かべる。


「あの世界のためにもこの世界は守らなきゃ・・・な。」


 改めて世界を守ると決意し再度あたりを見回す。


「ここは・・・【クイの森】で【ジュバルベ王国】領地で・・・王都に近い方か。さてどうしたものか。」


 神の眼で現在位置を確認し今後の方針を考える。そんな時だった。


「きゃあああぁぁぁぁぁ」


 森全体に響く女性の悲鳴を聞いたのは・・・。


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