表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

困った

作者: kishegh


「ハレルヤ、ハレルヤっと」


ガサゴソ


「ふー、懐中不如意。酒も飲めないし、女も買えない。聖夜に1人、相方もなし」


「お困りのようで」


「ああ、どなたかは知りませんが、声をお掛け願えるとはありがたい。その通り、お困りです」


「そうですか、お困りですか」


「ええ、お困りです」


カカ


「お困りならば、いっそのことさらにお困りになりませんか?」


「と、申されますに?」


「まず、酒がわんさとあります」


「ほうほう」


ゴクリ


「女が敷き詰められたように居ます。美人です」


「ほーうほーう」


ムクムク


「全て、好きなようになされます。まったく困ったもので」


「それは、何処でありましょうか?」


「おや、さらにお困りになりますか?」


「お困りになります」


「そうですか、では駆足で」


トットット


そこまで言ったかと思いますと、男の首から下だけが前かがみで小走りに駆けて行きました。


「カシラをおいていくのも無いもんだが」


「お困りになるのは頭ですからな。ここで困っておいてください」


残された生首が困っておりますと、夜が明けた頃に体が戻って参りました。ぬらぬらとするほど肌のつやがよろしくなり、酒の香りが浴びせられたかのように漂ってまいります。


「どうだい?困ったかい?かしらは困ったよ」


そこまで聞きますと、体は思い出したのか、再び前かがみで駆けて行きました。


「またかい?困った体だね」



他に書いているものとは、まったく違った形態ですが、まぁ書きたくなったので。

読んで下さった奇特な方は、ついでに他の策なども読んで大奇特な方になれば、これも功徳ではなかろうかと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 不思議な話だなと思いました。 言葉の言い回しが面白かったです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ