第2話:書庫の奥の秘密基地
無限書庫の奥、といっても、まだ浅い所に俺は居た。
どうやら、とんでもない厄介事に巻き込まれたらしい。
図書館で本の乱れが無いかチェックして帰ろうとしたときに声を掛けられて、振り向くと女の子がいた。
まぁ、この時点でフラグに気付くべきだったのかな?
で、その女の子がどうやら俺が奥から出てきたのを見てたらしいんだ。
で、いつもの如くちょっと殺気を浴びせて追い返そうとしたら、見る見るうちに顔面蒼白になって、泣きだしたかと思うと色々とべらべらとしゃべってくれましたわ。
てか、透明な壁か。
あれって、一般人にはそう見えるのね。
軽く意識外しをかけてはいたけど、どうやら本格的に対処したほうがいいかもしれんな。
と、まぁ、そんなことより目先の問題をどうするかが先だが。。。
とりあえず、こんなとこで泣かれるともしも人が通った時に絶対俺って変質者に思われるよな?
ただでさえ人気の少ないとこに女の子連れ込んで泣かせるって…
と、とりあえず移動すべきだな!!
「ちょっと、こっちに来てもらえるかな?」
「え~ん、うぇ~ん!!」
「…」
どうにもすぐには泣き止んでくれないようなので、とりあえず移動を開始する。
で、少女が透明な壁と呼んでた先に入っていく。
まぁ、これは俺のプライベートルームの一つなんだわな。
完全防音、進入禁止が施され、俺と本以外すべてが入れないように入念に設計された究極のプライベートルーム!!
この中では、たとえ泣こうが喚こうがどうにでもなる!!
…って、変な目で見ないで!!
…そんな目で見つめないで!!
…いや、別にそういう趣味無いから!!
俺はノーマルだ!!!!
と、いうのは置いといて、いい加減この現状をどうにかしないとな。
幸い、ちょっと落ち着いてきたらしく、だんだん泣き声も小さくなってきてる。
で、とりあえずはできる限り優しく、丁寧に、危害を加える意思はないこと、さっき泣かせたのはごめんと伝えようと思う。