最低賃金が上がりすぎる度に思うこと~管理職の視点から~
最低賃金を上げるニュースが本年も流れました。都道府県によって多少の違いはあるにせよ、平均して63円程度上がるとのこと。毎年のことではありますが、今後の人件費バランス等々、発表に合わせて修正していかなければなりません。
最低賃金が上がる度に思うこと2つ
①都道府県単位なことに軽く絶望
豚化萌えが管理職を務めている企業は都会ではありません。田舎に近いです。
しかし同じ県にはそれなりの都会があるため、そこに影響を受けてか隣の県よりも高い最低賃金となっています。「こんなほぼ田舎に近いのに、あの都会に引っ張られるせいで、こんな高くしなきゃいけないのかよ。」と、たまに思います。とはいえ、法律だから仕方がありませんが。
②例えば70歳以上の最低賃金は、(通常の最低賃金ー200円)とかの設定をしてほしい。
最低賃金のことだけでなく運転免許等も分かりやすい例だとは思うのですが、ニッポンという国は年齢で分けない。もちろん同じ年齢でも個人差はあります。私も管理職を長年しているので、同じ年齢でも、それこそ同じ70歳でも働きぶりが人によって違うなというのは感じております。とはいえ、20代・30代の最低賃金と70代の最低賃金が同じなのは、おかしいでしょと思います。
国のやりたいこととも相反していくと思うんですよね。国の方では、高年齢層もできるだけ働き続けられるようにという方針を打ち出しています。ただ、最低賃金の上昇に伴い、それこそ近い将来には、1500円ぐらいになっているかもしれない。何か資格とか特別なスキルがあれば別ですけど、特筆した資格やスキルが無い70代に、企業として時給1500円って払えますか?
もちろん生産性向上などの企業努力は行いますが、それにしたって限界がありそうです。そうなると、平易な仕事であれば働けていた70代が最低賃金での雇用が困難となり、働けなくなる可能性が考えられます。
他の理由としては70代のパートさん達と定期的な面談をする中で、それぐらいの年齢になってくると、「家で何もせずにいるだけだとボケちゃうと思うので、可能な範囲で働きたいです。ありがたいです。」とおっしゃられる方が多いです。
もちろん中には、それまでの人生とかでお金に困りがちなのか、70代でも「お金、お金」と心の中で思っていそうに感じる人もおりますけれども、70代の7割以上の人が働くことで社会とのつながりを持って楽しまれているような面談でのイメージがあります。
「ま、面談では完全な本音までは話せないよ、おバカな管理職な豚化萌えさん!」
という声も聞こえてきそうですが、全体的な印象としてそこまで間違っていないかなという私なりのイメージです。
当社で現在、パート雇用の最高齢は77歳。最低賃金の上昇に対してもう少し頑張って契約更新していくかという風に考えておりますが、仮に時給1500円になってもその人を雇用し続けるかというと、
「うーん・・・・・無理かな!?」
もちろん時給1500円になる頃にはその人は年齢的に退職しているかと思いますが、その人ではなく次の77歳が出てくるでしょう。その時に、時給1500円!?
「うーん・・・・・無理だろうなあ」
ということで若い人の最低賃金が上がっていくことについては管理職的に何とか頑張ろうとは思いますが、70歳以上の高年齢層の最低賃金はもう少し下げるとかそういう設定できないのかな?
って思っています。
働けるのに働けない高齢者が増えそうで、国・企業・労働者の三者にとって良くないことが生じそうなのでね。そういうのを条件に国を脅す!?
いやいや一般市民には無理ですね。国会議員でにもならないと、もしくは献金!?
いやいやそこまでのお金はないのでしませんけどね。
最低賃金が大幅に上がるニュースの度に、70歳以上の高年齢層の今後の雇用についていろいろ考えてしまいます。
あっしも、一般社員時代は全く分からなかった・・・。
ま、分からない方がいろいろと気楽だったかもしれませんがね(;^_^A