「サメハウス、始動!?深海からの旅立ち」
この物語は作者がパッと思いついてお試し感覚で投稿した作品です。もし楽しめたら嬉しいです!
海の底、誰も来ない静かな場所に、ひときわカラフルな建物があった。
その名も──サメハウス。
サンゴの柱、貝殻の屋根、クラゲ型ライトでふわふわ照らされた室内。
そこに住んでいたのは、美少女──いや、サメ族の生き残りである2人の少女だった。
「サメちゃん、ついに決めたの!人間界に、行く!!」
ドーン!とテーブルを叩き、宣言するのはサメちゃん。
水色の髪をたゆたわせ、キラキラした瞳を輝かせる元気娘。
「おお!?まじかよ、サメちゃん!ついに俺様らの時代来たな〜!」
ノリノリで笑うのは赤ちゃん。
真っ赤な髪に鋭い目つき、そしてなぜかギザギザの歯。
性格はワイルドだが、面倒見がよくサメちゃんとは大の仲良し。
「ねぇ赤ちゃん、2人だけじゃ心細いから──仲間を集めよう!」
「おっしゃ!それなら俺様、あいつらの顔が浮かぶぜ」
「まずは──天界の海にいる白ちゃんと、霊界の海にいる黒ちゃん!」
2人の脳裏に浮かぶのは、
天使のように優しく穏やかで知的な雰囲気の白ちゃんと、
クールで謎めいているが内には熱さを秘めた黒ちゃん。
「白ちゃんはマジ天使。あれはマジで天使だった。マジで。オレ惚れそう」
「赤ちゃんはすぐ惚れる〜!」
「でも黒ちゃんはまた違う……フード被って無口だけど……あいつ、絶対強いよな」
「よ〜し、じゃあまずは空の上!天界の海に出発だよ〜!」
そう言って、背中から巨大な魚ヒレ型ジェット機構を展開するサメちゃん。
赤ちゃんも口から音速で進む泡エンジンを起動。
「よし……サメちゃん、離陸準備はいいか!?まずは天へ!!」
「風速マッハサメ号発進ーっ!!」
──こうして、海底から始まる10サメ伝説の旅が、ついに動き始めた。
目指すは、天界の海。
そして、その先にある──人間界。
少女たちはまだ知らない。
自分たちが出会う仲間たち、
そして“恋”や“友情”や“戦い”が、
どれだけにぎやかでドタバタで、愛おしい日々になるのかを──