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8の5

ピンポーン


インターホンを押し、少し待つと返事が返ってきた。


「…はい」

「突然訪ねてしまい、申し訳ありません。僕は探偵の神影と申します。水原さんのお宅でお間違いなかったでしょうか?」

「…そうですが…」

「水原聡美さんについてお話しをお聞きしたいのですが…」

「申し訳ない。帰ってください…」


そう言われ、通話を切られた。


「リンちゃん…どうする?」

「まぁ、仕方がないよね」


僕は倉本大輝と水原聡美の件について書いた手紙を

ポストの中に入れた。


「大輝くんを調べても浮気してない感じするかんな〜…何で浮気って思ったのか聞きたかったんだけど…」


僕は返事を返さずに歩き出した。

後でうーん、なんでだろと呟いている橘の声が聞こえる。


歩いていると前から宮本裕一が歩いてきた。

知らない女性と手を組んで歩いている。

後からうげぇ!と声が聞こえた。


「あれ?探偵さんじゃないすか?」

「お久しぶりです」

「あん時はありがとうございました」

「いえ、お腹の傷はもう大丈夫ですか?」

「あー、あん時は死ぬかと思いましたが、もう全然!ピンピンしてますよ!」

「ねぇ?この人だれ?」

「あー、わりぃ、俺探偵さんと話あるから、先に行っといてよ!」

「えー…ちゃんときてよ!」


そう言って知らない女性は立ち去っていった。


「探偵さん…大輝はきました?」

「そうですね。宮本さんが紹介されたんですよね?」

「あー、そうすね。大輝が困ってるみたいだったんで、探偵さんなら力になってくれんじゃねーかなって思って」

「そうでしたか…」

「まぁ、俺みたいにチャラチャラしたダチがいるから、勘違いされやすいんすけど…大輝はしっかりした奴なんすよ」

「…僕も倉本さんは真面目な方という印象がありますね」

「そうなんすよ。大輝は真面目でいい奴なんすよ…だから、探偵さん!力になってやってください!」


宮本裕一はそう言って頭を下げた。

橘は驚いた表情をしている。


「宮本さん…僕たちが力になれるかは、わかりませんが…出来ることはやりますので」

「それで…いいんで。お願いします」

「わかりました」


僕が返事をすると、ホッとした顔をして、

お願いしますね!と笑顔で立ち去っていった。


「リンちゃん…あれ?本物?」

「まぁ、人には色んな顔があるっていうからね」


マジで?信じらんね〜と橘は言いながら

立ち去っていった宮本裕一を見つめていた。


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