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カラコロカラン
「おっ!リンちゃんいるじゃん!」
僕はタバコの煙を吐き出しながら、
橘を見た。うん、元気そうでなにより。
「リンちゃん今から出かけね!」
「どこ行くんだよ?」
「美味しいコーヒー飲めるとこ見つけたんだって!」
そうなんだと返事を返しながら、
天井に煙を吐き出す。
「いや!マジで美味いって!リンちゃんコーヒー好きっしょ?行こうよ!ねっ!よし!行こう!」
出かけるの面倒なんだけどと思ったが、
橘のテンションに押され、僕は事務所を出た。
「リンちゃんさ〜お墓参りしたん?」
「あぁ、山村さんがきたよ」
「美咲ちゃんって毎年くるもんね〜」
「龍之介さんもお墓を綺麗にしてくれてんだろ?」
「あー、じいちゃんだけじゃないけどね」
「美里さんにはさっき電話したよ」
「おっ!マジで!珍しいじゃん」
「山村さんに電話しろって言われたからね」
「美咲ちゃんのばぁちゃん元気してた?」
「めちゃくちゃ元気だったよ」
「あー、だと思った〜」
ここだよ!と喫茶店についた。
なんか…女性客が多いな…
店の中に入り、コーヒーを2つ頼んだ。
「何か女性客多くないか?」
「んー、何かデザートが女性に人気な店らしいね〜。でも、マジでコーヒー美味いから!リンちゃんに飲んでほしくてさ!」
「そっか…」
店の入り口近くに禁煙のマークを見てしまい、
タバコ吸えないな…と思ってしまった。
「そうだ、橘から龍之介さんにお礼伝えててよ」
「んー、OK!わかった!」
「ありがとう」
店員さんがコーヒーを2つ持ってきてくれて、
テーブルの上に置いてくれた。
僕はコーヒーを飲む。
「美味いな」
「でしょ〜!リンちゃんに飲んでほしかったのよ!」
「…橘も行ったのか?お墓参り…」
「行ったよ〜。じいちゃんが朝早くから行くぞっ!ってさ〜」
「そっか…」
「リンちゃんと鉢合わせしなかったね〜。リンちゃんってじいちゃんに好かれてるかんな〜。じいちゃんに会ったらめっちゃ長話になるよ!」
「龍之介さんも元気そうだな」
「うん!めっちゃ元気!俺より元気かも!」
「そっか…ありがとな」
「ん〜、俺もリンちゃんのじいさん好きだったからね」
二人でコーヒーを飲む。
後ろの方からあれ?と声が聞こえた。
「橘さんに神影さん!」
声がした方を見ると雨宮栞と真島彩花がいた。
「あれ〜?栞ちゃんと彩花ちゃんじゃん!」
「お久しぶりです!」
「橘さんもデザート食べにきたんですか?」
「んー、俺たちはコーヒー飲みにきたよ」
「そうだったんですね!一緒に座ってもいいですか?」
座りなよ〜と橘が元気よく話した。
橘と雨宮栞と真島彩花が楽しそうに話している。
僕は静かにコーヒーを飲んでいた。
「あれ?タッちゃん来てたんだ!」
店員の服装をした男が声をかけてきた。
「あれ?カッちゃんいたんだ!」
相変わらず橘の社交性の高さに関心していると
「貴方が神影さんですか?」
「そうですが…」
「あっ!すいません…タッちゃんから話を聞いていたので…俺は永野一幸って言います。見ての通り、ここの店員です」
「…はぁ」
「すいません、突然声をかけてしまって…タッちゃん!ゆっくりしてってよ」
「カッちゃん!ありがと〜!」
では、ごゆっくりと言って奥に入っていった。
「橘さん、あの人お友達なんですか?」
「んー、ここに来てたら仲良くなったんよね〜」
「えっ?あの人ってここの1番人気ある店員さんですよっ!あの店員さん目当てでくるお客さんもいるって聞いたことあります!」
「へー、彩花ちゃん詳しいね〜」
「い、いや!友達からそう聞いただけです!」
僕は三人の話を流し聞きしながら、
コーヒーを飲んだ。




