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「美里さんにお礼を言わないといけないですね」

「あー、いいよ!ばぁちゃんだって好きでやってんだろうからさ!それに龍生んとこもだろ?」

「そうですね。橘からお礼を伝えてもらいます」


僕はタバコを吸いながら話しかけた。


「それにしても神影に彼女ができるとはなー」

「え?何の話ですか?」

「は?いや、お前の大事な人なんだろ?ちゃんと墓参りにもきてくれて…じいさんも嬉しいだろうな」

「私、忠三朗さんに挨拶できてよかったです」

「…はぁ…挨拶って何の挨拶ですか?」

「そりゃ、おめー!付き合ってますって報告だろ!ったくよー、私にもちゃんと話せよな!」

「山村さんは仕事で忙しいでしょう。前みたいに僕に構う時間があるなら、市民の平和を守ってください」

「んだよ!ヒーローみたいにいいやがってよ!」


柚葉さんが言うと、本当に挨拶したのか?と考えてしまったが冗談だろうと思うことにした。

柚葉さんが僕の肩をトントンと叩いた


「ねぇねぇ、鈴と山村さんってどう言う関係なの?」

「そうですね…」

「あ?姉弟みたいなもんだろ?」

「そうらしいですよ?」

「ふ〜ん。そうなんだ〜」


山村さんがそういうならそうなのだろう。

まぁ、子供の頃は僕のことを

変なあだ名で呼んでいたけど…


「おい、今変なこと考えたろ?」

「…いえ、別に」


僕は吸い終わったタバコを携帯灰皿に捨て、

新しいタバコに火を灯した。

女性二人が話しているが、僕はただ煙を空へ吐き出した。




「今日はありがとうございました」


帰りの車の中で山村さんに感謝を伝えた。


「ったく、私が連れて行かなきゃ行かねーんだからよ!」


僕は返事を返さなかった。

確かに、お墓参りは大切なのかもしれない、

でも僕はじいちゃんの事を忘れない。

じいちゃんが好きだったタバコを吸って、

じいちゃんの事を思うことが供養だと思ってる。

別に、それを伝えたりはしないが…


「美里さんにお礼を伝えててください」

「あ?自分で伝えろよ!電話でもすりゃ、すぐに伝えられんだろ?ばぁちゃんお前の心配もしてんだからな!」

「そうですか…」


事務所の前についたので、車を降りる。


「あれ?柚葉さんは降りないんですか?」

「私は〜鈴のお姉さんとお話があるから〜」

「せっかくの休みだからよ!お前の彼女さん借りるぞ!」

「…お好きにどうぞ」


いつから柚葉さんは僕の彼女になったんだろう…

訂正するのも面倒なので僕は何も言わなかった。


「…では、ありがとうございました」

「おい!ちゃんとばぁちゃんに電話しろよ!またな!」


山村さんの車は走りだした。

僕は事務所に入り、コーヒーを淹れて

タバコに火を灯す。


電話か…と思いながら煙を天井に吐き出す。

美里さんは元気にしているんだろうか…

山村さんに聞きそびれたな…

いや、電話したら直接聞けばいいんだけどさ…


煙を吐き出してから、コーヒーを入れる。

コーヒーを一口飲み、煙を吐き出す。


ため息をついてから、僕は電話をかけた。

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