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「ねぇ、リンちゃんなんて声かけたん?」
「普通に声かけたよ」
「普通って…リンちゃん人付き合い苦手だかんな」
僕も自分自身で失敗したかな?と思っているんだ
あんまり深掘りすんなよ…
「三島さん…こねんじゃね?」
「まぁ…そうかもね」
僕はコーヒーを飲みながら、タバコに火を灯し、
煙を天井に吐き出した。
カラコロカラン
「あ、あの…すいません…」
「…お待ちしていましたよ」
橘はうわぁ〜と驚いた表情をしている。
僕も内心はすごく驚いていたが、
それを表情に出さずに声をかけた。
「どうぞ、そちらのソファにお掛けください」
僕はソファの方へ手を向けながら話しかけた。
三島優子が座ったので、コーヒーを入れて
三島優子の前に置いてからいつものソファに座る。
「神影さん…ですよね。探偵なんですか?」
「そうですね。僕の名前は神影で探偵をしています」
「私は…三島優子と言います」
「そう言えば、僕が突然声をかけてしまいましたので、お名前をお聞きしていませんでしたね」
この間は驚かせしまい申し訳ありませんと謝罪すると
いえ、大丈夫です…と答えた。
あの時の僕は悪徳セールスみたいで、
不審者だと思われても仕方ないなと今でも思ってしまう。
「その…どうして、私に声をかけたんですか?」
「そうですね…何とお伝えすればいいのか…何かお困りなのではと思いましたので。それに…何故かわかりませんが少し気になってしまったんですよ」
「そ、そうなんですね…」
橘は何も言わずに僕と三島優子を交互に見ている。
なんだよ?壊れたおもちゃか?なんて思ったが、
橘には触れずに三島優子に話しかけた。
「それで、何かお困り事があるのではないですか?」
「はい…そうです…」
「お力になれるかはわかりませんが…詳しくお話しを聞かせていただけますか?」
僕が聞くと、少しだけ躊躇った後に、
その…信じられないかもしれませんが…と話しはじめた。
「私…呪われているんです」




