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「ついたよ〜」
間宮亮太の実家である旅館についた。
山道を抜け、小さな村の中にポツンと建っている。
「おー、亮太!帰ったか!」
「ゴン爺!久しぶりじゃん!」
ゴン爺と呼ばれたお爺さんは僕たちの方を見て
うんうんと頷いている。
「そうかそうか。4人も連れてきてくれたか。ここはお祭りしか特にはないんじゃが、ゆっくりして行ってくだせぇ」
僕たちにそう言った後にどうぞ中へと通された。
チリン
左腕から鈴の音が聞こえた気がした。
僕はこの音が大好きだったが、
二度と聴きたくないと思うこともある。
わかってる。わかってるよ。
この旅館は初めてきたが、懐かしい感じがする。
そういうことか…
「リンちゃん?どうしたの?」
「別に、どうもしてないよ」
僕はそう返事を返した。
入口には女将さんがいて、僕たちを部屋に通してくれた。
「うわぁー!めっちゃ綺麗じゃん!」
「そう言ってもらえたら嬉しいな!でも、小さい旅館でごめんね!一部屋しかなくてさ…」
「大丈夫!大丈夫!ほら!仕切り作ってさ!男女別に寝たらいいじゃんか!」
「そうだよ〜」
「リンちゃんもいいよね?」
「いいんじゃない」
「OK!決定ね!」
「それじゃ、俺はお祭りの準備があるからさ…みんなはゆっくりしててよ!」
わかったよ〜とみんなが返事をしたので、
間宮亮太は笑顔で部屋から出て行った。
「ねぇ、今からどうする?」
「さっき女将さんがもう少しでご飯の用意ができるって言ってたけど…」
雨宮栞と真島彩花は畳に座り、
どうしよっか?と話している。
「橘、車運転できたよね?」
「え?できるけど…どうしたん?」
「いや、確認しただけ…」
ちょっと出てくると言ってから部屋を出た。
廊下を歩いていると女将さんに声をかけられた
「どうかされましたか?」
「いえ、タバコを吸いたいと思いまして…」
「そうでしたか…それなら、そこを曲がった所にお庭がありますので、そこでなら大丈夫ですよ。灰皿お持ちしますね」
「すいません」
僕は女将さんに軽く頭下げ、廊下を歩く
庭ってここか…
すぐに女将さんが灰皿をもってきてくれた。
ここに置いておいてくださいと言われたので、
ありがとうございますと返事をしてから
タバコに火を灯した。




