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「そうだ!橘さんこれ見てください!」

「ん?なになに?」


雨宮栞は携帯画面を見せている。


「んー?ここって旅館?」

「そうなんです!友達の実家がやってる旅館みたいでして、今度お祭りがあるからこないかって誘われたんです」

「えっ!?そ、そうなんだ…」

「はい!それで友達を呼んでもいいよって言われたので、皆さんで一緒に行きませんか?」

「え!いく!俺行くよ!リンちゃんも行くよな?」


雨宮栞はカウンターの方へ歩いてきて、

僕と楠木柚葉に携帯画面の写真を見せてきた。


「あー。私はパスで〜」

「僕も気が進みませんね…」

「えー!こんなに綺麗な旅館に無料で泊まれるんですよ!絶対行かなきゃ損ですよ!」

「うーん。私はおすすめしないわね〜」

「タダより怖いものは無いとも言いますからね…」


楠木柚葉はそれっきり写真を見ようとはしなかった

行かない方がいいと思うけど〜と話す楠木柚葉に

それなら行きたい人だけで行きます!と

雨宮栞は返事を返した。


「橘さんは行きますよね?」

「うん!俺は行くよ!」


楽しみましょうねと橘と雨宮栞は笑っている。

楽しい旅路になることを祈ってるわ〜と手をひらひらさせながら冗談っぽく言った後に。またコーヒー飲みにくるねと僕にウインクをして、笑顔で立ち去っていった。


カラコロカラン


「神影さんはどうしますか?」

「そうですね…」


あまり行きたいとは思わないが…

怪しい感じはするんだよな…

このまま行かせるのもな…

なんて僕は考えていた。

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