38/261
3の12
あれから宮本裕一は救急車で搬送され、
無事に助かった。
水野朋子はそのまま警察に連行された。
「結局、なんだったん?俺!全然わからん!」
「そうだな」
警察から事情を聞かれ、説明した後、
事務所に戻る途中で橘は困惑した表情で話す。
「なんかムカつくチャラチャラ胸糞ボーイんとこ行ったら、知らんギャルみたいな女がいてさ!めっちゃバカにしてくるからイライラしてたら、いきなり刺されてさ!なんだったん!マジで!なんだったん!?」
「橘…うるさい」
「いや!でもさ!」
「近所迷惑だぞ」
うー、ごめん…と言った後、
二人黙ったまま事務所に戻った
カラコロカラン
僕はコーヒーを淹れ、タバコに火を灯す。
橘はソファでくでっと倒れ込んだ。
「コーヒー飲むか?」
何の反応もない橘の分のコーヒーも淹れながら、
煙を吐き出した。
僕は水野さんも…と話し始めた。
「宮本裕一に遊ばれた女性の一人だったってことだろ」
「そうだよねー…まぁ、普通に考えたらそうだ」
落ち着いた橘はソファから身体を起こし返事を返す。
「結局、ちゃんとわかったん?」
「まぁ、話聞けなかったからな…」
「そうだよね…」
橘の分のコーヒーを入れ、カウンターに置くと
橘は受け取ってからまたソファに座った。
コーヒーを一口飲み、煙を吐き出す。
何であんなことしたんだろうと橘は呟いた。




