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次の日、撮影スタッフの方々が来たらしい。

だが、その内の一名がついた時に体調不良になってしまったらしく、手伝いをお願いできないかと高須史華が部屋へと来ていた。


「申し訳ありません。撮影スタッフの方が1人体調不良になってしまい…今、部屋で休まれているのですが…撮影のお手伝いをお願いできないでしょうか?」

「俺でいいなら手伝うけどさ!俺、そういうのやったことないけど大丈夫なん?」

「それはもちろんです!お手伝いしてくださるだけで助かりますので…」

「それなら全然いいよ!」

「ありがとうございます!」

「OK OKまかせんしゃい!」


橘はじゃあ、行ってくるわ〜と手を振って部屋を出て行った。

僕はコーヒーを入れて、ベランダに行き、

タバコに火を灯した。

コーヒーを飲みながら、空へと煙を吐き出す。

何も考えず、ただ風を感じながら…

暫く経った後、橘が部屋へと戻ってきた。


「やっほー、リンちゃん!」

「…終わったのか?」

「んー?なんかさ!機材トラブルってやつ?修理に時間かかるっぽくてさ!とりあえず、部屋に戻っていいよって言われちった」

「…そうか」

「まぁ、撮影できるようになったら、またお声がけしますって史華ちゃんに言われたからさ〜。とりあえず、戻ってきた感じ?」

「…そうだったんだな」

「リンちゃんはさ、ミサミサの撮影見に行かなくてよかったん?」

「…何で?」

「いやさ〜、栞ちゃんも彩花ちゃんも見にきてて、撮影再開まで楽しそうに話してたからさ〜。それにアイドルの撮影現場なんてなかなか見れるもんじゃないっしょ?レアな瞬間なわけじゃん!リンちゃんはいいのかな〜って思ってさ」

「…僕はゆっくりしてるかな」

「そっかそっか!まぁ、リンちゃんは病み上がりだかんな〜。あんまり、無理すんのもよくないか!じゃあ、ちゃんとゆっくりしといてよ!」

「…そうだな」

「んー、じゃあ、俺はまた様子見てくっから!」


そう言った橘は部屋から出て行った。

僕は新しいタバコに火を灯して、空へと煙を吐き出す。


コンコンコン


部屋をノックする音が聞こえた。

僕はタバコの火を揉み消し、扉をあける。

そこには佐伯雄星が立っていた。


「お客様…申し訳ありません。祖父を…祖父を見ませんでしたか?」

「…いえ、部屋にいましたので見ておりませんが…」

「そうでしたか…。申し訳ありませんでした」


頭を下げて立ち去ろうとしたので声をかけた。


「…どうかされたのですか?」

「え?」


僕が声をかけたので、

立ち去ろうとした彼が振り返って返事を返した。


「…お祖父様がどうかされたのですか?」

「は、はい。そうなんです。部屋にもいないようでして…昨日お客様が話されていましたので、ご存じではないかと思ってしまい…ごゆっくりと過ごされている時にお声がけしてしまい、申し訳ありませんでした」

「…いえ。それはかまいませんが…申し訳ありませんがお客様ではなく、名前で呼んでいただけますか?」


僕はそう言って、名刺を渡した。


「神影…様ですね」

「様付けはやめてください。佐伯さん」

「わ、わかりました。神影さん」

「…もしよろしければ僕も探すのをお手伝いいたしましょうか?」

「いえいえ!そんな!お客様にそんなことをお願いするなんて!」

「…佐伯さん」

「あ、申し訳ありません。神影さんにお願いするのは申し訳ないと思いますので…」

「…これでも探偵をしていますので…お力になれるのではと思いまして。お祖父様にお話をお聞きしたいとも思っていましたので…そう言えば、お祖父様のお名前をまだ伺っていませんでしたね」

「…そうでしたね。祖父の名前は佐伯正雄と言います。本当にお願いしてもよろしいのでしょうか?」

「…かまいませんよ。佐伯正雄さんですか。教えてくださり、ありがとうございます。では、行きましょうか」


僕は佐伯雄星と一緒に佐伯正雄を探しはじめた。

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