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「娘を…娘を探して欲しいんです」
橘はスッと雨宮栞の肩を叩くと
「栞ちゃんごめんね。お仕事になっちゃうから」
「あっ、はい。大丈夫です」
「またきてね。俺、待ってるからさ」
「はい!またきますね。頑張ってください!」
そう橘と話した後、僕に軽く頭を下げてから
店を出て行った。
カラコロカラン
「すいません。お待たせしちゃって、こっちで詳しい話を聞かせてもらっていいすか?」
そう話すと橘は素早くソファへと導くと
流れるような動きで、お茶を用意し、
彼の前に置いた。
「貴方が探偵さんですか?」
「探偵さんはあっちのカウンターの方だよ」
男性は橘が指差した方を見る。
まぁ、指差されたのは僕なんだが…
僕はコーヒーを持ちながら、
いつものソファに腰掛ける
「それで、娘さんを探すとはどういうことですか?」
話しかけながら、静かに名刺を差し出した。
「神影…リンタロウさん…ですか?」
「リンタロウでもスズタロウでも好きに呼んでください。どちらでも同じ名前に変わりはありませんので」
「…はぁ…?」
困惑している男性に隣のソファに座っている橘に
手を向け、こちらは橘龍生ですと説明した。
俺は助手ね〜と満点スマイル。
「お話を詳しく聞かせていただけますか?」
そう問いかけた。
彼の名前は笹原康夫。
娘さんの名前は笹原瑞穂。
仕事を夜遅くまでしており、家に帰った時に
娘さんが帰っていなかったそうだ。
娘さんと仲が良かった友人宅に電話をするも
どこにもおらず、警察に捜索願いを出して捜索するも
見つからず、警察は現在も捜索を続けている状態らしい。
「どうか…どうか娘を見つけてください!」
「正直な話…警察が捜索して見つからないのなら、僕たちに見つけられる可能性はかなり低いと思いますが…それでも、依頼されますか?」
「お願いします」
笹原康夫は深々と頭を下げた。
OK OK!まかせんしゃい!と元気よく笑った橘に
驚きつつもお願いしますと微笑んだ。




