おめでとうの仮面越しに
お気軽にお楽しみください。
「早く告白しなよ。」
「なんて告白したら良いかな、さや俺のこと好きかな大丈夫かな。」
「そのくらい自分で考えなって。」
いつもの3人で食堂に来た。
わたしとさやとたけるの3人。
たけるからさやの事が好きと相談を受けていた。どこからどうみても、お互い好きあってるのにいつまでも友達という関係を崩したがらない2人なのだ。
定食を三人で取りに行く。
いたずらを思いついてしまった。
予約済みとテープに書いて、さやに貼った。
「なになに?」
さやは、そのテープを見ると言う。
「ゆきとたける、好きあってるんでしょ。これはゆきのだよ。」
「え。あ、もうお互い勘違いしてるなら一回話しな。わたしは違うとこでご飯食べるから、じゃ!」
2人の顔にえって書いてあるけど、気にしない。もっと早く2人で話せばよかったんだ。これからは3人でいることもあまりなくなるのかなぁと思って、少し寂しくなった。私も好きな人欲しいな。
きっとわたしが次の授業で戻ってきたときには2人から笑顔の報告が待っているんだろう。
自分じゃない家族じゃない誰かが自分を選んでくれるということがないことに少し虚しさを感じてしまう。そして、2人が気持ちを確かめ合ったあと、妙に気を遣ってしまって、2人といることがきっとしんどくなってしまうのだと思う。
その時、私は何を思うのだろうか。
ありがとうございました。